SaaS導入事例 医療|現場が変わる!病院・クリニックでのSaaS活用成功事例集
はじめに
近年、医療現場でもクラウド型SaaS(Software as a Service)の導入が急速に進んでいます。これまで医療業界は、個人情報保護やセキュリティの観点からクラウド導入に慎重な姿勢をとってきましたが、リモートワークやDX推進の流れを受け、柔軟かつ高セキュリティなSaaSサービスへの需要が高まっています。特に、電子カルテ、予約管理、勤怠管理、在庫・発注システム、リモート診療支援など多岐にわたる業務領域で活用されており、業務効率化や患者満足度向上に貢献しています。本記事では、医療機関におけるSaaS導入の具体的な事例を紹介し、成功のポイントや導入効果について詳しく解説します。
医療SaaS導入の背景と業界特有の課題
医療業界がSaaSを導入する背景には、慢性的な人材不足、紙文化の限界、診療報酬改定への対応、患者ニーズの多様化など、複数の要因があります。これまで、オンプレミス型のシステムやExcel管理が主流だった医療現場では、データの分散や属人化、アクセス制限の問題が山積していました。また、医師・看護師・事務職など職種ごとに業務内容が異なるため、柔軟にカスタマイズできるSaaS型ツールが注目されています。さらに、クラウド対応によって遠隔地からのアクセスや院内外連携がしやすくなり、医療DXの起点として機能するようになっています。
事例① 電子カルテSaaSで中小クリニックの業務効率を改善
東京都内の内科クリニックでは、従来の紙カルテからクラウド型電子カルテSaaSに切り替えたことで、患者1人あたりの診療時間を平均5分短縮することに成功しました。具体的には、電子カルテ「CLINICSカルテ」を導入し、予約〜問診〜診療記録〜会計までを一気通貫で管理。院長は「診察の質はそのままに、記録作業が大幅に効率化され、患者対応に集中できるようになった」と語っています。また、カルテ内容のリアルタイム共有が可能となり、複数医師間での情報伝達ミスも激減。患者数の増加にも対応できる体制が整いました。
事例② オンライン予約SaaSでキャンセル率を35%改善
都内の整形外科クリニックでは、オンライン予約SaaS「ドクターキューブ」を導入した結果、電話予約にかかる受付の負担が大幅に軽減されただけでなく、予約のキャンセル率も35%改善しました。予約確認やリマインド通知