捨てられる期限間近の医薬品を流通へ ノーコードで薬局間取引を一体化

P社は、フリーランス薬剤師として現場課題に向き合う中で、調剤薬局に眠る消費期限が近い医薬品の廃棄ロスに着目しました。薬局間取引に共通の窓口がなく、個別連絡が発生して非効率になっていた状況を改善するため、出品から購入までを一つの仕組みにまとめたプラットフォーム開発を開始。本記事では、導入背景と要件整理、実現した仕組みを紹介します。
「期限間近の医薬品が廃棄される 薬局間取引の非効率という課題」
P社が解決したかったのは、調剤薬局で消費期限が近づいた医薬品が使い切れずに廃棄されてしまう、いわゆるデッドストックの問題です。必要としている薬局が別に存在しても、薬局間で取引するための共通の場がないため、取引のたびに個別に連絡を取り合う必要がありました。その結果、確認作業や調整が増え、時間と手間がかかりやすい構造になっていました。現場で忙しい中、連絡のやり取りだけで取引が止まってしまうことも起こり得ます。こうした背景から、廃棄ロスを減らすには単に情報を集めるだけでなく、出品から購入までの流れを一つの窓口に集約する必要がありました。「デッドストックを解消したいのに、薬局ごとに個別連絡が必要で手間が大きい」そんな声をくみ取ったのです。
「薬局の現場で使える形を最短で」
今回の取り組みは、個人規模の事務局としてスタートしたため、限られたリソースの中で実運用に耐える仕組みを作る必要がありました。従来型の開発で大きく作り込む方法もありますが、初期の段階では要件の確度を高めながら改善を回す方が現実的です。そこで、必要機能を絞って早期に立ち上げ、運用を通じて磨けるノーコード開発が適した選択肢になりました。ノーコード総研は、新規事業開発支援や業務効率化支援を背景に、要件整理から開発、改善まで伴走できる点が特徴です。特に、薬局間取引は業務フローに直結するため、使い勝手の調整を素早く反映できる体制が重要でした。担当者は「まず動く形を作り、現場の反応を見ながら改善したかった」と述べ、スピードと柔軟性が選定の決め手になりました。
「出品から購入まで単一の窓口に集約 取引工数を削減する仕組み」

開発したのは、薬局間で消費期限が近い医薬品を出品・購入できるプラットフォームです。出品、検索、カート、購入といった取引に必要な機能を一連の流れとして設計し、これまで個別連絡で発生していた確認作業をシステム上に集約できる形にしました。さらに、医薬品の品目情報を公的なマスタと同期することで、品目の表記揺れや入力負担を抑え、検索性とデータの整合性を高めています。これにより、取引は単一の窓口で完結し、成立までの時間と作業工数の削減が期待できる状態になりました。担当者は「個別連絡の往復を減らし、必要な薬が必要な薬局へ届く流れを作りたい」と語っており、運用開始後に改善を重ねる方針です。
「廃棄ロス削減を起点に、薬局の業務効率化を広げる」
今後は、運用開始によって利用者の行動データや現場の声が集まることで、より実務に即した改善が可能になります。たとえば、検索のしやすさや出品の手間の削減、購入までの導線最適化など、日々の業務負担を減らす工夫を積み上げられます。また、取引が増えるほどデッドストックの循環が進み、廃棄ロス削減という社会的な価値も大きくなります。ノーコード開発であれば、運用しながら機能追加や改善を行いやすく、状況変化に合わせて柔軟に拡張できます。将来的には、薬局間取引をより円滑にするための機能拡張や、情報の整理・可視化など、業務効率化につながる取り組みも検討できます。同社は「まずは運用を開始し、現場で本当に使われる形に育てていきたい」と述べており、段階的な成長を見据えています。
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