【2026年最新版】AI補助金を活用した成功事例10選
はじめに
「AIを導入したいが、本当に効果が出るのか」「補助金を使ってAIを入れた会社は実際にあるのか」と迷う方は多いのではないでしょうか。
結論から書くと、AI補助金の成功事例として企業名と出典まで確認できるのは、公式サイトで公開されている事例です。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の公式サイトには、AIを使ったITツールで経理や見積もりの工数を減らした企業の事例が、企業名・申請枠・導入ツール付きで掲載されています。
一方、業種別にAIをどう使えるかは、公的に確認できる事例がまだ多くありません。そこで本記事では、公式に公開されている事例を先に紹介し、そのあとに業種別10の「活用イメージ」を紹介します。活用イメージは実際の採択事例ではなく、どのような使い方と制度の組み合わせが考えられるかを示すものです。各イメージには、候補になる制度と、申請前に確かめたい点を添えています。自社の業務に近いものから読んでください。
制度の情報は2026年10月3日に公式サイトで確認しました。締切や対象経費は公募回ごとに変わるため、申請の前には各制度の公式サイトと公募要領で最新の記載を確認してください。
公式サイトで公開されているAI補助金の成功事例

デジタル化・AI導入補助金の公式サイトのITツール活用事例のうち、AIの活用が書かれているのは次の2件です(2026年10月3日確認)。どちらも「IT導入補助金2024」の活用事例で、過去の公募回の事例です。現在の募集回の採択を示すものではありません。
| 企業 | 制度・申請枠 | 導入したITツール | 公式に掲載されている成果 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社ニッセイ(建設業、東京都、従業員25人) | IT導入補助金2024 インボイス枠(インボイス対応類型) | マネーフォワード クラウド ビジネス(AIがビッグデータを元に勘定科目を提案するクラウド会計ソフト) | 「AIによる自動仕訳により経理処理の大幅な効率化を実現」。給与計算業務の人員を最大3名から1名に、作業時間を5日から1日に短縮 | 活用事例PDF |
| 有限会社田中住建(建設業、東京都、従業員3人) | IT導入補助金2024 通常枠 | ALTA Revolution(プラン作成から積算・見積、設計、法規チェックまで行う住宅営業支援システム) | 約1.5か月かかっていた見積書作成までの業務を最短5日に短縮。AIで図面を3D・VR化し、完成イメージが明確になった | 活用事例PDF |
2件に共通するのは、自社でAIを開発したのではなく、事務局に登録されたITツールにAI機能が含まれていた点です。どちらもIT導入支援事業者と組んで導入しています。デジタル化・AI導入補助金で「AIを使う」とは、多くの場合、登録済みのITツールの中からAI機能を持つものを選ぶことを指します。
2026年にAI活用で検討される主な補助金

AIの活用で国の補助金を検討する場合、主な候補は次の2つです。使い方によって当てはまる制度が変わります。
| 制度 | 対象の考え方 | 補助上限・補助率 | 現在の募集回の締切 | 出典(2026年10月3日確認) |
|---|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)通常枠 | 事務局の審査を受けて登録されたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入。登録されたIT導入支援事業者とパートナーシップを組んで申請 | 1プロセス以上 5万円以上150万円未満、4プロセス以上 150万円以上450万円以下。補助率1/2以内(条件により2/3以内) | 2026年10月30日(金)17:00、交付決定は12月10日(木)予定 | 制度概要・通常枠・スケジュール |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 革新的な新製品・新サービス開発、新市場への進出、海外市場開拓。システムを導入するだけで新製品・新サービスの開発を伴わないものは対象外 | 革新的新製品・サービス枠 2,500万円(賃上げ特例 3,500万円)、新事業進出枠・グローバル枠 7,000万円(同 9,000万円)。補助率は枠・事業者区分により1/2〜2/3 | 第1回公募 2026年10月30日(金)18:00 | 公式サイト |
デジタル化・AI導入補助金では、登録されていないツールや、自社向けにゼロから作るシステムがそのまま対象になるわけではありません。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は「中小企業新事業進出補助金」「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」とは別の補助金と公式に案内されており、補助事業終了後3〜5年の計画で付加価値額や給与支給総額を伸ばす要件があります。目的別の制度の選び方はAI導入で使える補助金の比較、申請の手順はAI補助金の申請方法で解説しています。
ここからは業種別の活用イメージです。以下の10件は実際の採択事例ではなく、AIの使い方と制度の当てはめを考えるためのイメージです。効果や採択を約束するものではありません。
1-1 製造業:画像認識AIで検品作業を自動化する活用イメージ

目視の検品に頼る工場で、カメラ画像をAIが判定し、不良の疑いがある製品を人が確認する流れを作るイメージです。
- 想定する使い方: 画像認識AIで外観を判定し、検品記録をデータとして残す
- 候補になる制度: 登録済みの検品・品質管理ツールを使うならデジタル化・AI導入補助金。検品技術を生かした新しい製品・サービスを開発するなら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
- 確認したい点: カメラなどの機器が対象経費に含まれるか、目標にする不良率や作業時間を現状の記録から出せるか
2-1 飲食業:AI予約管理システムで来店機会損失を防ぐ活用イメージ

電話とネットの予約を一元化し、過去の予約データから混雑や無断キャンセルの傾向をAIで予測するイメージです。
- 想定する使い方: 予約受付の自動化、混雑予測に合わせたスタッフ配置
- 候補になる制度: 登録済みの予約・顧客管理ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 使いたい予約システムがITツールとして登録されているか、POSや顧客台帳と連携できるか
3-1 医療業界:問診AIチャットボットで初診対応を効率化する活用イメージ

来院前にスマートフォンで問診に答えてもらい、回答を整理して医師に渡すイメージです。
- 想定する使い方: 事前問診、問診票の電子化、受付待ち時間の短縮
- 候補になる制度: 登録済みの問診・予約ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 医療機関が申請の対象者に当てはまるか、患者情報の取り扱いとセキュリティの要件
4-1 建設業:AIスケジューラーで工程管理を最適化する活用イメージ

天候・人員・進捗のデータをもとに、工程表の組み直し案をAIが示すイメージです。公式事例の田中住建のように、見積もりや図面作成の工数を減らす使い方もあります。
- 想定する使い方: 工程表の自動作成、現場ごとの進捗共有、原価の見える化
- 候補になる制度: 登録済みの工程管理・積算ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 複数の業務プロセスをまとめて導入するか(補助額の区分が変わる)、現場で使い続けられるか
5-1 小売業:AI需要予測で在庫ロスを減らす活用イメージ

売上・天候・曜日のデータから販売数をAIが予測し、発注量の目安を出すイメージです。
- 想定する使い方: 発注量の提案、欠品と過剰在庫の把握
- 候補になる制度: 登録済みの在庫・発注管理ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: POSデータを取り出せるか、予測結果を誰がどう発注に反映するか
6-1 不動産業:AIによる物件レコメンドで商談につなげる活用イメージ

顧客の希望条件や閲覧履歴をもとに、AIが紹介する物件の候補を絞り込むイメージです。
- 想定する使い方: 物件提案の下準備、追客メールの作成支援
- 候補になる制度: 登録済みの顧客管理・物件管理ツールならデジタル化・AI導入補助金。これまで扱っていない顧客層に向けた新サービスを開発するなら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
- 確認したい点: 新サービスとして申請する場合に、新製品・新サービスの開発と言える内容か
7-1 教育業界:AI教材で個別最適化学習を進める活用イメージ

生徒の正答率や学習時間を分析し、次に解く問題をAIが選ぶイメージです。
- 想定する使い方: 個別の問題出題、学習状況の保護者への共有
- 候補になる制度: 登録済みの学習管理ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 申請する法人が中小企業・小規模事業者等に当てはまるか、教材ツールが登録されているか
8-1 運送業:AI配送ルート最適化で燃料コストを抑える活用イメージ

交通情報・積載状況・配送先の時間指定から、AIが配送順とルートを提案するイメージです。
- 想定する使い方: 配車計画の作成、走行距離と燃料費の把握
- 候補になる制度: 登録済みの配車・運行管理ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 車載端末などの機器を含めるか、ドライバーの運用に合うか
9-1 観光業:AI翻訳ツールでインバウンド対応を強化する活用イメージ

旅館やホテルのフロント、館内案内、予約の問い合わせに、AI翻訳やチャットボットを使うイメージです。
- 想定する使い方: 多言語での問い合わせ対応、館内案内の翻訳
- 候補になる制度: 登録済みの予約・宿泊管理ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 翻訳機能が登録ツールの機能に含まれているか、誤訳時の対応ルール
10-1 コールセンター業:AI音声認識で通話分析と対応品質を改善する活用イメージ

通話を自動で文字起こしし、AIが要約や応対の傾向をまとめるイメージです。
- 想定する使い方: 通話記録の自動作成、応対品質の確認、新人教育への活用
- 候補になる制度: 登録済みの通話録音・分析ツールならデジタル化・AI導入補助金
- 確認したい点: 録音データの保存と個人情報の扱い、既存の電話システムと連携できるか
まとめ
AI補助金の成功事例を調べるときは、企業名と出典のある事例かどうかを最初に確かめることが大切です。公式サイトで公開されている株式会社ニッセイと有限会社田中住建の事例は、どちらもIT導入補助金2024で、AI機能を持つ登録済みITツールを導入したものでした。
業種別の10の活用イメージは、実際の採択事例ではありません。自社の課題に近い使い方を見つけたら、その使い方が「登録済みのITツールの導入」なのか「新しい製品・サービスの開発」なのかを整理してください。前者ならデジタル化・AI導入補助金2026、後者なら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金が候補になります。どちらの制度でも、対象経費と要件を公募要領で確認してから見積もりと計画を固めることが、手戻りを減らす近道です。
2026年10月3日時点で、デジタル化・AI導入補助金2026の現在の募集回の締切は10月30日(金)17:00、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募の締切は10月30日(金)18:00です。以降の募集回は公式サイトで公表されてから確認してください。
公式情報の確認先は次のとおりです(2026年10月3日確認)。
- デジタル化・AI導入補助金2026: https://it-shien.smrj.go.jp/
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金: https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/
「AIで解決したい課題はあるが、登録済みのツールで足りるのか、開発が必要なのか判断できない」という段階でも構いません。同じ課題をお持ちなら、ノーコード総合研究所に要件整理から申請可否の切り分け、ノーコード開発の見積もりまでご相談いただけます。採択や費用削減、導入の成果をお約束するものではありませんが、計画の整理から一緒に進めます。
AIの活用は、日々の実績データを同じ形式でためるところから始まります。当社では、店舗責任者が日別の実績を入力し、管理者が入力状況を一覧で確認できる仕組みと、そのデータを外部サーバーに保存してAIの需要予測に取り込める店舗管理ツールの開発を支援しています。使いたいAIの機能がまだ決まっていない段階からご相談いただけます。
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