Dify 使い方を完全解説|プログラミング不要でAIアプリを作る手順と業務活用事例
はじめに
「AIを業務に活かしたいが、プログラミングは一切できない」——そう感じているビジネスパーソンが今最も注目しているのが Dify(ディフィー)です。OpenAI・Claude・Geminiなど複数の大規模言語モデル(LLM)に対応したAIアプリをコードゼロで構築できるオープンソースプラットフォームで、国内でも食べログや東京都を含む多くの組織が実導入しています。Define(定義する)とModify(改良する)の合成語で、「あなたのためにやる」という設計思想を体現しています。
Dify 使い方の習得に前提知識はほぼいりません。クラウド版ならアカウントを作るだけで最短5分後にチャットボットが動き始めます。無料のSandboxプランでもチャットボット・ナレッジ・ワークフローの主要機能が使えるため、試すコストはゼロです。「まず動かしてみる」を今日中にできるツールはそう多くありません。
Difyが選ばれる大きな理由の一つは、検索拡張生成(RAG)技術を標準搭載している点です。社内マニュアルや製品仕様書をアップロードするだけで、AIがその情報を参照して回答できるようになります。汎用的なChatGPTとは違い、自社固有の情報を元にした回答が生成できるため、カスタマーサポート・社内Q&A・ナレッジ管理など業務直結の用途で効果を発揮します。
ノーコード受託開発エージェンシーとして多くの企業のAI活用を支援してきた立場から、この記事ではDify 使い方の全体像を実務視点で解説します。アカウント登録から最初のAIアプリ完成まで、手順を迷わずに進められます。「自分にはハードルが高い」と感じている方ほど、読後に考えが変わるはずです。
この記事でわかること:
- Difyとは何か・できること・料金プランの全体像
- クラウド版とローカル版の違いと初心者に最適な選び方
- チャットボットを作る6ステップの具体的な操作手順
- ナレッジ機能・ワークフロー機能の使い方と活用例
- 業務で活かせる具体的な活用事例5選
- Difyの限界とBubble×Difyで解決できるケース
Difyとは|できることと料金プラン

Dify は米国LangGenius社が開発するAIアプリ開発プラットフォームです。GPT・Claude・Geminiなど複数のLLMに対応しており、プロンプトを書くだけでチャットボットやワークフローが完成します。オープンソースのため自社サーバーへの導入(セルフホスティング)も可能で、セキュリティ要件が高い企業にも選ばれています。
Difyで作れるもの:
- チャットボット(カスタマーサポート / FAQ自動応答)
- テキスト生成アプリ(ライティング補助 / 議事録要約)
- AIエージェント(Web検索+回答生成)
- ワークフロー(複数処理の自動化パイプライン)
料金プラン一覧
| プラン | 月額 | メッセージクレジット | アプリ数 | メンバー |
|---|---|---|---|---|
| Sandbox(無料) | $0 | 200クレジット(現行料金表に月次表記なし) | 5個 | 1名 |
| Professional | $59〜 | 5,000クレジット/月 | 50個 | 3名 |
| Team | $159〜 | 10,000クレジット/月 | 200個 | 50名 |
| Enterprise | 要問い合わせ | カスタム | 無制限 | カスタム |
メッセージクレジットは応答回数ではなく、選ぶモデルによって1回の応答に必要な消費量が異なります。Sandboxの200クレジットには現行料金表で月次表記がなく、Professional・Teamの月ごとの枠とは区別してください(Dify公式料金表、2026年10月9日確認)。
社内での導入判断に役立つ関連記事:
- Difyを社内導入するメリット:業務の効率化や情報共有に役立つ条件と、運用前の確認点を紹介します。
小規模なSaaSとして提供する場合は、プランごとのメッセージクレジットやAPI上限が原価と無料枠の設計に直結します。料金と上限の読み方はsaas dify活用ガイドで整理しています。
1人で営業から請求まで回すフリーランスなら、まずSandboxで試し、公開ボットを運用する段階で有料プランを検討する流れが現実的です。活用例とプラン選びの考え方はフリーランス ai 仕事効率化の解説で紹介しています。
Difyの始め方|クラウド版とローカル版の違い
Difyには2つの利用形態があります。クラウド版はアカウント作成だけで即日使えるため非エンジニアに最適です。ローカル版は自社サーバーにDockerで構築するため、機密データを外部に送りたくない企業向けで、コマンド操作が必要なためエンジニアの協力が前提となります。本記事ではクラウド版を中心に解説します。
| 比較項目 | クラウド版 | ローカル版 |
|---|---|---|
| 開始までの時間 | 5分 | 数時間〜1日 |
| 技術知識 | 不要 | Dockerの知識が必要 |
| データ管理 | Dify社のサーバー | 自社サーバー |
| カスタマイズ性 | 限定的 | 高い |
| 向いている用途 | 個人・中小企業 | 大企業・高セキュリティ要件 |
MacでDifyを使う方法やローカル環境の構築手順については、DifyはMacでも使える?ブラウザ&ローカル環境での利用方法を解説をご覧ください。
【ステップ別】DifyでAIアプリを作る手順

ここではクラウド版を使ったチャットボット作成の流れを6ステップで解説します。すべてブラウザ上で完結し、インストール作業は一切不要です。
ステップ1:アカウント登録
- dify.ai にアクセスし「無料で始める」をクリック
- Google・GitHub・メールアドレスのいずれかで登録
- ログイン後、スタジオ(ホーム画面)に移動
ステップ2:AIモデルの設定
- 右上の「設定」→「モデルプロバイダー」を開く
- 使いたいモデル(OpenAI / Anthropic等)のAPIキーを入力して保存
- 設定後はアプリ作成時にドロップダウンでモデルを選択できる
ステップ3:新規アプリ作成
- 「スタジオ」→「最初から作成」をクリック
- アプリタイプを選択(チャットボット / テキスト生成 / エージェント / ワークフロー)
- アプリ名と概要を入力して「作成」
ステップ4:プロンプトの設計
オーケストレーション画面の「プロンプト」欄に、AIへの指示を日本語で記述します。
- 役割を明確に: 「あなたは社内の経費規程に詳しいアシスタントです」
- 応答スタイルを指定: 「丁寧語で、箇条書きを使わず答えてください」
- 禁止事項を明記: 「規程に書かれていないことは推測で答えないでください」
ステップ5:デバッグ・プレビューで動作確認
画面右側のプレビューパネルで実際に質問を入力し、AIの回答を確認します。回答がずれている場合はプロンプトを修正して再テストします。
ステップ6:公開・共有
「公開する」ボタンで専用URLが発行されます。URLを社内に共有するか、埋め込みコードをWebサイトに貼り付ければ公開完了です。
手順を業務アプリに応用する際の関連記事:
- dify 領収書:Bubbleと連携し、領収書の読み取りから経費申請・承認までを組み立てる方法
- Difyで作るSEO対策ツール事例10選:タイトル案や記事の下書きなど、SEO業務に応用する設計例
この手順をECサイトの業務に当てはめる場合は、商品説明文の生成や問い合わせ対応から始めるec 自動化の進め方も参考になります。
不動産会社で使う場合は、物件紹介文の生成や問い合わせ対応のアプリをDifyで作る流れをaiツール 不動産の活用例としてまとめています。
この手順を製造現場の報告書作成やマニュアル検索に当てはめる例は、工場の業務を自動化するアプリケーションをDifyで作る方法で紹介しています。
小売店で商品・注文・返品の問い合わせに答えるボットを作る場合は、BubbleでチャットUIを用意してDifyとAPIでつなぐ小売 ai チャットボットの作り方が参考になります。
請求業務に応用する場合は、顧客情報の入力とAIによる文章整形、発行前の確認を分けて設計します。具体的な流れはBubbleとDifyで作る請求書作成システムで紹介しています。
業務別の応用に進む前に、Bubble側の画面とDifyを接続する基本を確認したい場合は、Bubble × Dify 初心者向けガイドで埋め込みとAPI連携の違い、初期構築の流れを確認できます。
手順を進める中で、Difyの主要機能の使い分けやDify Cloudの料金・導入の進め方をあらためて確認したい方は、Dify(ディフィ)とは?AIアプリ開発ツールの使い方・料金・導入手順で整理しています。
作成したDifyアプリをBubbleとAPI連携して公開する場合は、利用者ごとの閲覧権限とAPIキーの保管方法も点検してください。具体的な確認項目はBubble Dify セキュリティ 設定方法で解説しています。
作成したチャットを店舗の案内やスタッフ教育に使う場合は、回答を任せる範囲と人が確認する範囲を決めて試します。美容室・飲食店・ホテルなどの設計例は、接客業でのDify活用で紹介しています。
Difyのナレッジ機能の使い方|自社データでAIを育てる
Dify 使い方の中でも実務効果が大きいのがナレッジ機能です。社内マニュアル・PDF・CSVなどを取り込み、AIがその情報を参照して回答できるようにする仕組みで、RAG(検索拡張生成)技術を活用しています。社外のLLMに学習させるのではなく「検索して参照する」仕組みのため、データが外部に漏れるリスクを抑えられる点が特徴です。
ナレッジ機能の設定手順:
- 左メニューの「ナレッジ」→「新しいナレッジベースを作成」
- テキスト(.txt / .md / .pdf)またはURLを登録
- チャットボットアプリの「ナレッジ検索」を有効にし、作成したナレッジベースを選択
活用例:
- 社内規程に関する質問へのAI自動回答(経理部への問い合わせ削減)
- 製品マニュアルを読んで答えるカスタマーサポートボット
- 研修資料のQ&Aを使った社員教育AI
FAQを参照するアプリを自分で作り、Bubbleの画面と連携するまでの学び方は、dify 学習方法で段階別に確認できます。
ナレッジを参照するアプリの構成を一から考える前に、テンプレートの再利用も検討できます。雛形の選び方と設定時の注意点は「ノーコードAI開発を加速」で解説しています。
Difyのワークフロー機能の使い方|複雑な処理を自動化
ワークフローは複数の処理を順番に実行するパイプラインを視覚的に組み立てる機能で、チャットボットの「1問1答」では対応できない連鎖処理を自動化できます。
ワークフロー実例:Zoom議事録の自動作成
- ユーザーが文字起こしファイルとアジェンダを入力(「開始」ノード)
- ファイルからテキストを抽出(「文字起こし抽出」ノード)
- LLMがノイズ除去・前処理(「LLM前処理」ノード)
- アジェンダ数に応じて処理を分岐(「条件分岐」ノード)
- 議事録を生成して出力(「終了」ノード)
問い合わせの分類や返信案の作成にも、こうした処理の組み合わせを応用できます。クレーム対応を自動化する例では、担当者が確認する範囲も含めて設計の流れを紹介しています。
問い合わせ対応に加え、見積・申込の情報整理にもワークフローを応用できます。「保険業界でも大活躍」では、担当者による確認を組み合わせたDifyの活用例を紹介しています。
業務活用事例5選

以下の5つは、社内展開が比較的容易な活用例です。複数部署にまたがる大規模展開や既存システムとの連携が必要な場合は、Bubble Dify アプリ開発事例も参考になります。
| 活用例 | 使う機能 | 効果 |
|---|---|---|
| カスタマーサポートボット | ナレッジ+チャットボット | 問い合わせ対応工数を削減(IT企業) |
| 社内マニュアル検索AI | ナレッジ | 担当者への質問が減り自己解決率が向上 |
| Zoom議事録の自動作成 | ワークフロー | 議事録作成・Slack共有まで自動化 |
| SNSコンテンツたたき台生成 | テキスト生成 | 下書き作成時間を短縮 |
| 営業トーク支援AI | チャットボット | 提案書作成・FAQ応答をAIがサポート |
Difyの限界と「外注すべき」3つのケース
Difyは強力なツールですが、次の3つのケースでは限界があります。この段階になったら、ノーコードビルダーとの組み合わせを検討するタイミングです。
- 社内DBや基幹システムとの深い連携が必要なとき
Dify単体ではCRMや基幹システムと双方向でデータをやり取りする仕組みは作れません。BubbleなどのノーコードビルダーとDifyを組み合わせることで対応できます。
- ユーザー管理・権限設定が複雑なとき
部署ごとのデータ閲覧制限や外部ユーザーと内部ユーザーの機能分離といった要件は、Difyだけでは実現が難しいです。
- 本番サービスとして高い安定性が求められるとき
クラウド版は個人・中小利用に十分ですが、大規模なビジネス用途では専用環境の構築が必要になる場合があります。
「DifyでAIを作ったが、既存システムと繋げたい」という段階になったら、Bubble×Dify受託開発の事例やBubble Dify 導入サポートをご確認ください。
チーム内の役割分担や共有方法を具体化する際は、次の関連記事も参考にしてください。
- Difyのチーム活用術:共同編集者と利用者の役割、ナレッジの管理、公開前の確認事項を紹介します。
よくある質問
Q: 英語が苦手でも使えますか?
問題ありません。プロンプトは日本語で入力でき、AIも日本語で回答します。管理画面も日本語対応しているため、基本操作は直感的に進められます。
Q: GPT-4などを使うと追加費用がかかりますか?
Difyの料金とは別に、OpenAI等のAPIキー利用料が発生します。小規模な社内利用では月数百〜数千円が目安です。Claudeを使う場合はAnthropicコンソールで別途APIキーを取得する必要があります。
Q: データは社外に送られますか?
クラウド版はDify社のサーバーを経由します。機密情報を扱う場合はローカル版(セルフホスティング)を選択すると、データを社内環境で完結させられます。
Q: 無料プランでどこまでできますか?
チャットボット・ナレッジ機能など主要機能は使えます。無料枠は200メッセージクレジットで、選ぶモデルにより消費数が異なるため、200回の応答を意味するものではありません。Sandboxの更新周期は毎月補充と考えず、契約時の管理画面・公式窓口で確認してください。公式の教育向けFAQでは、Sandboxと同じ200クレジットを合計枠とし、月次リセットなしと説明しています。自分のAPIキーで利用を続ける場合、モデル提供元のAPI利用料は別途かかります。また、APIキーを設定してもアプリ5個・ナレッジデータ容量50MBなどの別上限は残るため、業務で必要な利用量に合わせてプランを検討してください。
Q: ワークフローとエージェントの違いは何ですか?
ワークフローは処理の流れを事前に設計した「決まった手順の自動化」で、繰り返し業務の自動化に向いています。エージェントはAIが状況に応じて次の行動を自律的に判断する「動的な問題解決」で、調査や複雑な対話に適しています。
まとめ
Dify 使い方の全体像を、アカウント登録からチャットボット作成・ナレッジ機能・ワークフロー・業務活用事例・外注判断の目安まで解説しました。
Dify 使い方の核心は3点です。1つ目はプロンプト設計。役割・応答スタイル・禁止事項を日本語で明確に書くことで、AIの回答精度が大きく変わります。2つ目はナレッジ機能の活用です。社内マニュアルやFAQをアップロードすれば、AIが自社固有の情報を参照して回答できるようになり、問い合わせ対応の負担を減らせます。3つ目はワークフローです。議事録作成・コンテンツたたき台生成など、繰り返しの多い業務こそワークフローで自動化する価値が大きいです。
Difyで業務AIを構築すると、やがて「もっと複雑なことをしたい」「既存システムと繋げたい」という段階が来ます。CRMや基幹システムとの双方向連携・複雑な権限設計・本番環境の安定性が必要になったとき、BubbleとDifyを組み合わせた受託開発が現実的な次のステップになります。Dify単体での限界が見えてきたタイミングが、本格的なAI業務システム構築を検討する転換点です。
AIは今やエンジニアだけのものではありません。まず1つ、日常業務で最も繰り返している作業を選んでDifyに任せてみてください。その小さな成功体験が、組織全体のAI活用を加速させる第一歩になります。Difyをきっかけに業務AIの可能性を体感し、次のステップが見えてきた段階でぜひご相談ください。

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