【完全ガイド】ソフトウェア開発に欠かせない仕様書とは?種類・構成・テンプレートまで徹底解説!

目次

はじめに

「仕様書って一体何を書くもの?」「いつ誰が作成するの?」——ソフトウェア開発の現場では、こうした疑問がよく飛び交います。仕様書は、プロジェクト成功のための“共通言語”であり、“設計図”ともいえる存在です。認識のズレを防ぎ、品質とスピードを両立させるためにも、仕様書の理解と整備は欠かせません。

本記事では、ソフトウェア開発における仕様書の役割や種類、作成タイミング、書き方のポイント、そして初心者にも使いやすいテンプレートまでを、図表とともにわかりやすく解説します。

ソフトフェア開発は以下の記事で株式会社ノーコード総合研究所が詳しく解説しています。是非、併せてご覧ください。

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仕様書とは?ソフトウェア開発におけるその役割

仕様書とは、ソフトウェアが「何を」「どのように」実行するかを明確に記述した文書です。エンジニア、デザイナー、PM、クライアント、テスターなど、すべての関係者が同じ方向を向いて開発を進めるための“共通認識の基盤”になります。

項目内容
目的プロジェクトの方向性・要件の明確化
読み手クライアント、エンジニア、デザイナー、テスターなど
活用場面要件定義、設計、実装、テスト、仕様変更、保守フェーズなど全工程に対応

仕様書が不完全な場合、認識のズレや手戻り、バグの多発といった重大なリスクにつながります。


開発工程別に見る仕様書の主な種類

ソフトウェア開発では、プロジェクトのフェーズに応じて使い分けるべき複数の仕様書があります。それぞれの役割と作成者を把握することが重要です。

種類主な内容作成者
要件定義書ユーザーのニーズや機能要件を明文化PM、SE
基本設計書画面構成や機能概要、外部設計を記載SE
詳細設計書各機能のロジック、データ構造、内部設計を明記エンジニア
テスト仕様書テスト項目、検証手順、期待値などを定義テスト担当者
API仕様書APIのエンドポイントやレスポンス仕様を詳細に記述バックエンドエンジニア

それぞれの仕様書は独立しながらも密接に連携しており、プロジェクト全体の品質を支える柱となります。


仕様書に記載すべき基本項目とは?

仕様書には、種類を問わず一定の基本項目が存在します。プロジェクトの目的や構成要素を網羅的に把握するために、以下の項目は基本として盛り込みましょう。

項目説明
概要開発の背景、目的、対象範囲の説明
対象ユーザー利用者の属性や利用環境
画面設計UIイメージ、遷移図、画面構成
機能一覧実装予定の機能とその概要
フロー図操作・処理の流れを図で示したもの
データ設計データベース構成、入力制限、データ型の定義
エラー処理異常系対応、エラーメッセージ
制約条件対応端末、OS、ブラウザなどの技術的制限
用語集専門用語や略語の説明

初心者でも安心!仕様書のテンプレート例(Webアプリ編)

ここでは、Webアプリの基本設計書でよく使われる項目を例にしたテンプレートを紹介します。

項目内容例
画面名ログイン画面
機能ユーザーID・パスワード入力、ログイン認証
入力項目ユーザーID(半角英数字20文字以内)
パスワード(記号含む8文字以上)
エラー対応入力漏れ、不正ID、パスワード不一致時のエラーメッセージ表示
遷移先ホーム画面への遷移、またはエラーメッセージ表示
UIワイヤーフレーム、Figmaリンクなどで視覚共有

仕様書の形式はWord、Excel、Googleドキュメント、Notion、Confluenceなど、チームの使いやすいツールで作成すればOKです。


仕様書作成の流れとタイミング

仕様書は開発の全工程にわたって必要となるため、作成・更新のタイミングも適切に管理しましょう。

  1. 要件定義フェーズ:顧客と機能要件をすり合わせ(要件定義書)
  2. 設計フェーズ:内部仕様を詳細化(基本設計書/詳細設計書)
  3. 開発〜テストフェーズ:テスト仕様書・バグ修正に活用
  4. 運用フェーズ:保守や引き継ぎ用のドキュメントとして活用

アジャイル開発でも「必要最小限の仕様書」は必須です。軽量でも、記録としての機能を持たせましょう。

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仕様書を効果的に仕上げるベストプラクティス

良い仕様書を作るには、いくつかのコツがあります。読み手目線を常に意識し、チーム全体が迷わず使えることを目指しましょう。

  • アウトライン(目次)を最初に決める
  • 図解(画面遷移図、フローチャート)を積極的に使う
  • 用語や書き方の統一を徹底する
  • 他職種でも理解できる文章を心がける
  • バージョン管理で常に最新版を維持する

読まれない仕様書は無意味です。「誰が読んでもすぐ理解できること」が最大の価値です。


仕様書作成に役立つおすすめツール一覧

仕様書はツール選びでも効率が変わります。以下に代表的なツールを紹介します。

ツール名特徴
Notionドキュメントとタスク管理の統合が可能
Confluenceチーム開発と相性がよく、大規模プロジェクトにも対応
Draw.io無料で図を作成、フローチャートや画面遷移図に最適
FigmaUI設計+仕様共有が同時にできるデザインツール
Google Docs/Sheets同時編集・コメント機能があり、リモートワークと相性抜群

ツールはあくまで手段です。自社の開発スタイルに合ったものを選びましょう。


まとめ

仕様書はソフトウェア開発における“共通認識の源”であり、プロジェクト成功を左右する重要なドキュメントです。工程や目的によって種類は異なりますが、「誰でも読める・使える」ことが最も大切です。

初心者でもテンプレートや基本構成を理解すれば、実用的な仕様書を作成することは十分に可能です。仕様書を通じてチーム全体の認識を統一し、開発の質とスピードを両立させましょう。

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