SaaSカスタマージャーニー設計|BtoBのステージ設計と料金確認【2026年版】

目次

はじめに

SaaS(Software as a Service)ビジネスは、従来の製品販売型モデルとは異なり、サブスクリプション型での収益モデルが中心です。そのため、長期的な顧客関係を築くことが重要になります。ここで役立つのが「カスタマージャーニー設計」です。カスタマージャーニーとは、見込み客が自社サービスを知り、比較検討し、導入し、継続利用するまでの一連の体験プロセスのこと。この記事では、SaaSビジネスにおけるカスタマージャーニー設計の基礎、設計時の注意点、業界別の具体例を2026年時点の観点で整理します。


なぜSaaSにおけるカスタマージャーニー設計が重要なのか?

SaaSでは、製品を一度売って終わりではありません。解約率(チャーン)を低く抑え、LTV(顧客生涯価値)を高めることが求められます。これを実現するには、初回接触から導入後の活用フェーズまで、一貫した体験設計が重要です。たとえば、認知フェーズでは比較記事や導入事例を通じて「なぜそのSaaSが必要なのか」を伝え、検討フェーズではトライアルや資料請求で疑問を解消し、導入後はオンボーディングやサポート体制で継続利用を促進します。これらをジャーニーとして整理することで、改善すべき接点を見つけやすくなります。


カスタマージャーニーの基本ステージとSaaSならではの特徴

カスタマージャーニーは一般に以下の5段階に分けられます。

ステージ主な目的タッチポイント例
認知存在を知ってもらうSNS広告、SEO記事、展示会
興味関心を持ってもらうホワイトペーパー、動画
検討比較・理解を深めるトライアル、導入事例
導入実際に利用するオンボーディング、FAQ
継続・推奨満足して使い続けるチャットサポート、NPS調査

SaaSの場合、「導入=ゴール」ではなく、「継続利用」が重要なゴールです。そのため、「導入後の支援体制」までジャーニーに組み込むことが重要です。


効果的なペルソナ設計がカスタマージャーニーの精度を高める

カスタマージャーニーは「誰の体験」を設計するのかが出発点です。ここで重要なのがペルソナ設計です。BtoB SaaSなら「課題意識のある現場担当者」「導入の決裁権を持つマネージャー」「導入を提案する情報収集担当」など複数のペルソナを用意する必要があります。たとえば現場担当者には操作性や連携機能の情報が、決裁者には費用対効果やセキュリティ体制の説明が重要です。ペルソナごとにジャーニーを設計することで、コンテンツやタッチポイントのズレを減らしやすくなります。


SaaSジャーニー設計におけるコンテンツ戦略の立て方

コンテンツはカスタマージャーニーの中で重要な接点の一つです。認知フェーズではSEOを意識した記事やホワイトペーパー、興味フェーズではデモ動画や業界別事例、検討フェーズでは料金比較表やROI算出シートなどが有効です。導入後にはヘルプセンター、活用事例、ウェビナーなどが信頼感を補強します。これらをスプレッドシート等でジャーニーごとに整理して設計することで、優先度を決めながらコンテンツを制作できます。


カスタマージャーニーを基にしたSaaSマーケ施策の実装例

設計したジャーニーを元に、以下のようなマーケティング施策を実装していきます。

  • 認知施策:SEO、リスティング広告、展示会出展
  • 興味施策:LP、eBook、メールマーケティング
  • 検討施策:トライアル誘導、導入比較記事
  • 導入施策:オンボーディングメール、初期設定サポート
  • 継続施策:サクセスマネージャーによる定期フォロー、アップセル提案

重要なのは各施策が「次のステージへ進める役割」を担うように構築することです。KPIも「アクセス数→問い合わせ率→契約率→継続率」と段階的に設計しましょう。


ツールを活用したカスタマージャーニーマッピングの方法

カスタマージャーニーの可視化にはツールの活用が効果的です。代表的なものには以下があります。料金や無料枠は変更されるため、Miro、UXPressia、Lucidchartを利用する場合は、公式料金ページでプラン、ユーザー数、共同編集、AI機能、エクスポート可否を確認しましょう。

ツール名特徴
Miroホワイトボード形式で作成しやすい。無料/有料プランや編集可能ボード数を確認
UXPressiaペルソナ・ジャーニー・KPIを一元管理しやすい。作成数や共有条件を確認
Lucidchart図解や共同編集に使いやすい。Individual/Team/Enterpriseなどのプランを確認

これらを活用して「誰が、どのフェーズで、どの接点を経て、何を感じているか」を明文化することで、関係部署間の認識ずれを防ぎ、マーケティング・営業・カスタマーサクセスが連携しやすくなります。


カスタマージャーニーとLTV改善の関係

SaaSではLTV(顧客生涯価値)の改善が重要な経営指標です。カスタマージャーニー設計により、以下の3点を見直しやすくなります。

  1. 獲得単価の改善:的確なコンテンツ・接点により、広告コストを見直す
  2. チャーン率の抑制:オンボーディングや活用支援で継続率を改善する
  3. アップセル・クロスセル促進:顧客理解の深さから次の提案が自然になる

つまり、顧客の感情と行動を前もって設計することが、SaaSの利益体質を作る土台になります。


BtoB向けSaaSにおけるジャーニー設計の具体事例

たとえば業務効率化SaaSの場合、以下のようなジャーニーが考えられます。

フェーズ施策例
認知「残業 削減 方法」などのSEO記事、LinkedIn広告
興味導入事例資料のダウンロード誘導
検討導入ROIの試算ツール提供、無料相談会の実施
導入初期設定ガイドの動画、チャットサポート
継続月次活用レポート、アカウント担当による定期MTG

SaaSの分野や対象業界によってジャーニーは柔軟に変わります。基本構造を参考にしつつ、実際の顧客行動に合わせて更新しましょう。


まとめ

SaaSにおいて、カスタマージャーニーの設計はマーケティング戦略を整理する土台になります。単なるタッチポイントの羅列ではなく、ペルソナ視点でストーリーを設計することで、改善すべき接点を把握しやすくなります。チャーン率の低減、LTV改善、アップセル・クロスセルの促進は、設計後の検証と運用改善によって段階的に進めましょう。

ノーコード総合研究所に相談してみる

同意事項
詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。
目次