勤怠管理システム フレックス【2026年版】選び方・運用要件

目次

はじめに

フレックスタイム制は、従業員が始業・終業時刻を自分で決めやすくなる一方で、勤怠管理の難度が上がる制度です。出社時刻がそろわないため、固定時間制と同じ集計方法では、残業、深夜労働、休日労働、不足時間、コアタイム不在を正しく確認できません。

勤怠管理システム フレックスで検索する方が知りたいのは、「フレックスタイム制に対応したシステムはどれか」「清算期間やコアタイムを自動集計できるか」「公式料金はいくらか」「自社ルールが複雑でも運用できるか」です。2026年時点では、単なる打刻機能ではなく、制度設計、給与計算、承認、アラート、データ連携まで見て選ぶ必要があります。

結論として、フレックス対応の勤怠管理は、システム選定の前に制度要件を固めることが重要です。清算期間、総労働時間、標準となる1日の労働時間、コアタイム、フレキシブルタイム、時間外労働の扱いが曖昧なままでは、どのSaaSを入れても集計がぶれます。

本記事では、厚生労働省の公開資料と主要サービスの公式情報を踏まえて、フレックスタイム制に対応する勤怠管理システムの選び方を整理します。

導入で失敗しやすいのは、システムの機能表だけを見て契約するケースです。まず労使協定と就業規則を確認し、その内容を勤怠設定、承認フロー、給与連携へ落とし込む順番で進めてください。

フレックスタイム制で勤怠管理が難しくなる理由

フレックスタイムの勤務予定表

フレックスタイム制では、日ごとの始業・終業時刻が固定されません。月末などの清算期間単位で、実労働時間が総労働時間を満たしているかを確認します。そのため、日次だけでなく、月次や複数月での集計が重要になります。

難しいのは、働き過ぎと不足時間を同時に管理する点です。日ごとの勤務時間は変えられますが、清算期間を通じた法定労働時間の総枠、深夜時間、休日労働、36協定の上限は別に見なければなりません。

管理項目見落とすと起きる問題
清算期間月末に不足・超過がまとめて発覚する
コアタイム必須勤務時間の不在に気づけない
深夜労働割増賃金の計算漏れが起きる
休日労働総労働時間と混同して集計する
不足時間翌月繰越や控除の判断が属人化する
給与連携勤怠締め後の修正で給与計算が遅れる

Excelや紙の申請では、次の補正が月末に集中しがちです。

  • 打刻漏れの修正
  • 不足時間の確認
  • 深夜・休日の割増確認
  • 給与連携前の再集計

フレックスタイム制では、日々の自由度を認めながら、月中に不足・超過の兆候を見える化する仕組みが必要です。

2026年時点で押さえる制度要件

労務ルールを確認する会議

厚生労働省は、始業・終業時刻を労働者の決定に委ねる規定と、労使協定が必要だと説明しています(厚生労働省 フレックスタイム制の導入)。

労使協定では、対象労働者の範囲、清算期間、清算期間中の総労働時間、標準となる1日の労働時間、コアタイム、フレキシブルタイムなどを定めます。コアタイムやフレキシブルタイムは必須ではありませんが、設ける場合は開始・終了時刻を明確にする必要があります。

また、厚生労働省の手引きでは、清算期間の上限は3か月とされています。清算期間が1か月を超える場合は、所轄労働基準監督署長への労使協定の届出が必要です(フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き)。

制度項目システムで確認すること
対象者雇用形態・部署ごとに適用範囲を分けられるか
清算期間1か月、2か月、3か月の集計に対応できるか
総労働時間所定労働日数や法定総枠に合わせて設定できるか
標準労働時間有休取得時の扱いを設定できるか
コアタイム不在、遅刻、早退をアラート化できるか
時間外労働36協定、深夜、休日を分けて集計できるか

清算期間が1か月を超える場合は、1か月ごとに区分した期間を平均して1週間あたり50時間を超えた労働時間など、時間外労働の算定にも注意が必要です(厚生労働省 Q&A)。この論点を手計算に残すと、制度を導入しても運用負荷が下がりません。

フレックス対応の勤怠管理システムに必要な機能

勤怠時間の自動集計画面

フレックス対応の勤怠管理システムでは、打刻だけでは足りません。清算期間の労働時間、日次の深夜・休日、月中の不足見込み、申請承認、給与連携をまとめて確認できることが重要です。

機能確認ポイント
清算期間集計総労働時間、実労働時間、不足・超過を自動表示できるか
コアタイム管理不在、遅刻、早退、例外申請を確認できるか
アラート月中で不足見込み、働き過ぎ、36協定超過を通知できるか
申請承認打刻修正、残業、休日、休暇をワークフロー化できるか
給与連携給与ソフトへCSV/APIでつなげるか
権限管理人事、上長、本人で見える情報を分けられるか

フレックス制度では、締め日に集計するだけでなく、月中に異常値を見つけることが重要です。月末に不足時間が大量に見つかると、控除、繰越、追加勤務、給与処理の判断が遅れます。

リモートワークや外出が多い組織では、PC・スマホ・ICカードなど複数の打刻方法も確認してください。スマホ打刻は、スマホ打刻システムも参考になります。

主要サービスの料金・確認ポイント

勤怠システムの料金比較

主要サービスの公式料金は、従量課金、最低利用料金、基本プラン込み、問い合わせ価格が混在しています。公式情報ベースの見方です。

サービス公式料金の目安フレックス確認ポイント
—:
KING OF TIME1人300円/月(税別)、初期費用不要フレックス勤務のコアタイム設定に言及
ジョブカン勤怠管理1ユーザー200〜500円/月(税抜)、最低利用料金2,000円/月ヘルプでフレックスタイム制関連設定を確認
freee人事労務年払い5名で2,000円/月相当から、月払いは2,600円/月から(税抜)フレックスタイム制の設定方法を確認
マネーフォワード クラウド勤怠5名以内は基本料金内、6名以上は1名300円/月(税抜)給与・労務との連携、従業員規模別プランを確認
タッチオンタイム300円/人/月(税別)、初期費用0円複雑なフレックス設定はトライアルで実運用確認

表示価格だけで判断せず、見積もり時は次の点を確認してください。

  • 清算期間と36協定アラートの対応範囲
  • 給与連携の方式と追加費用
  • 退職者の課金対象
  • 管理者アカウントの扱い
  • API連携や打刻機器の費用

SaaSで足りるケースと個別開発すべきケース

勤怠データと業務ダッシュボード

SaaSで足りるのは、標準的なフレックスタイム制を導入し、出退勤、休憩、休暇、残業、給与連携を中心に管理したいケースです。制度を整理してからSaaSに合わせるだけで、Excel集計より大きく効率化できます。

一方で、部署や職種ごとに清算期間が異なる、プロジェクト別工数を見たい、タスク管理や請求と連携したい、独自の承認条件がある場合は、個別開発を検討する価値があります。

個別開発が向いている例:

  • 制作会社で、フレックス勤怠、案件工数、請求対象時間、採算レポートを同じ画面で見たい
  • コンサル会社で、稼働時間、契約時間、請求可否をプロジェクト別に確認したい
  • 多拠点企業で、拠点ごとの就業ルールと本部集計を分けたい
判断軸SaaS向き個別開発向き
就業ルール標準機能に合わせられる部署・職種・案件別に例外が多い
データ連携CSVで給与へ渡せれば十分API、Webhook、BI、CRM連携が必要
可視化勤怠ダッシュボードで足りる案件別原価や稼働率まで見たい
承認標準ワークフローで足りる独自条件や多段承認が必要

ノーコード総合研究所では、Bubbleで勤怠、タスク、案件、承認、通知、BIダッシュボードをまとめる開発を支援しています。SaaSからデータを取り込み、案件別の稼働率や原価を可視化する構成も現実的です。給与連携の設計は、給与ソフトと勤怠管理システムの連携ガイドも参考になります。

標準SaaSで制度を運用できるか、勤怠データを業務管理まで広げるかを先に決めることが、フレックス対応の失敗を減らします。

導入手順と運用の失敗対策

フレックス制度の導入会議

導入は、ツール選定より先に制度と運用ルールを固めてください。対象者、清算期間、総労働時間、コアタイム、休憩、深夜、休日、残業申請、勤怠締め、給与連携まで決めると、システム要件が明確になります。

導入手順は次の流れが実務的です。

  1. 対象部署・対象者を決める
  2. 清算期間と総労働時間を定義する
  3. コアタイム、フレキシブルタイム、休憩ルールを決める
  4. 36協定、深夜、休日、不足時間の扱いを整理する
  5. SaaSの無料トライアルで集計結果を検証する
  6. 給与連携と修正申請の流れを確認する
  7. 月中アラートと管理者レビューを運用に入れる

失敗しやすいのは、フレックスタイム制を「出退勤を自由にする制度」とだけ捉えることです。自由度を高めるほど、月中の働き過ぎ、不足時間、深夜労働、休日労働、給与締め前の修正が増えます。

また、制度開始後に例外ルールを増やしすぎると、SaaSの標準機能で処理できなくなります。例外が多い場合は、最初から勤怠、タスク、承認、給与、BIの接続を前提に設計する方が、結果的に運用コストを抑えられます。

まとめ

フレックスタイム制に対応する勤怠管理システムを選ぶときは、料金や知名度だけで比較してはいけません。清算期間、総労働時間、標準となる1日の労働時間、コアタイム、時間外労働、深夜・休日、給与連携を正しく扱えるかが重要です。

2026年時点では、KING OF TIME、ジョブカン勤怠管理、freee人事労務、マネーフォワード クラウド勤怠、タッチオンタイムなど、フレックス運用に使える選択肢があります。ただし、プランや機能は契約形態で変わるため、公式情報とトライアルで自社ルールを検証してください。

標準的なフレックス制度ならSaaSが有力です。一方で、案件別工数、タスク管理、給与、請求、BIまでつなぎたい場合は、Bubbleなどを使った個別開発も検討できます。フレックス勤怠の目的は、自由な働き方を認めながら、労働時間と業務データを正しく管理することです。

ノーコード総合研究所では、勤怠SaaSの選定整理から、SaaSで足りない業務管理画面の設計、API・Webhook連携、Bubbleによる社内システム開発まで支援できます。フレックス制度を導入しても集計や承認が属人化している場合は、制度とシステムを同時に見直すことが重要です。

まずは標準SaaSで処理できる範囲を見極めてください。そのうえで、案件別の採算、チーム別の稼働率、マネージャー向けの例外通知、経営向けのBIレポートまで必要なら、勤怠データを業務システムにつなぐ設計が有効です。制度の自由度を高めるほど、管理側には見える化と自動化が必要になります。

ビジネスの課題解決をサポートします

  • システム開発を短期間でコストを抑えて作りたい
  • システムのDX推進を進めていきたい
  • 社内の業務効率化を進めたい

https://nocoderi.co.jp/2025/05/04/%e3%80%90%e3%82%b9%e3%83%9e%e3%83%9b%e6%89%93%e5%88%bb%e3%82%b7%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%a0%e3%80%91%e3%81%a9%e3%81%93%e3%81%a7%e3%82%82%e7%b0%a1%e5%8d%98%e3%81%ab%e5%8b%a4%e6%80%a0%e7%ae%a1%e7%90%86/

https://nocoderi.co.jp/2025/05/04/%e5%8b%a4%e6%80%a0%e7%ae%a1%e7%90%86%e3%81%a8bi%e3%83%84%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%81%ae%e9%80%a3%e6%90%ba%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e6%a5%ad%e5%8b%99%e6%94%b9%e5%96%84%e8%a1%93%e3%80%90%e3%83%87%e3%83%bc/

https://nocoderi.co.jp/2025/05/04/attendance-auto-aggregation/

https://nocoderi.co.jp/2025/05/04/payroll-attendance-system-integration/

https://nocoderi.co.jp/2026/01/25/%e5%8b%a4%e6%80%a0%e7%ae%a1%e7%90%86%e3%82%b7%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%a0%e3%80%81saas%e3%81%8c%e5%90%88%e3%82%8f%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%aa%e3%82%89%e3%80%8c%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%82%b3%e3%83%bc/

ノーコード総合研究所に相談してみる

同意事項
詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。
目次