Androidアプリ開発の相場は?費用の決まり方と見積もり方
Androidアプリの開発費用にも、iPhoneアプリと同様、あらゆる案件に当てはまる一律の相場額はありません。費用は、機能の範囲、開発方式、そしてAndroid特有の「対応端末・OSバージョンの幅」で決まります。
開発相場を示す公的な一次統計は確認できないため、本記事では根拠のない相場表を掲載せず、費用が決まる構造と見積もりの取り方を解説します。
Google Play固有の費用として公式に確認できるのは、デベロッパーアカウントの1回限りの登録料25米ドルです。
iPhone版と同時に検討している方は、対になるiPhoneアプリ開発の費用の考え方とあわせてお読みください。
アプリ全体の価格帯の目安はスマホアプリ開発費用はいくら?で解説しています。本記事は、Android版に特有の費用要因に絞って説明します。
出典:Google Play Consoleヘルプ(2026年9月25日確認)。
費用が決まる4つの要因。iPhone版と軸をそろえて整理
| 要因 | 費用への効き方 | 発注前に決めておくこと |
|---|---|---|
| 機能の範囲 | 画面数・機能数・外部連携が工数の主因 | 初回リリース必須の機能の線引き |
| 開発方式 | ネイティブ(Kotlin等)・クロスプラットフォーム・ノーコードで工数と制約が変わる | 要件から方式を選ぶ |
| 対応端末・OSの幅 | 検証対象の端末・バージョンが増えるほどテスト工数が増える | 対応範囲の基準(利用者の実態)を決める |
| 運用と保守 | リリース後のOS対応・改修 | 初回費用と別枠で年間予算化 |
機能の範囲が費用の主因である点はiPhoneと共通です。「よくあるアプリと同じで」という依頼が、ログイン・通知・決済・管理画面の有無で数倍の差になる点も同様で、初回リリースに必須の機能へ絞る作業が最大の費用対策になります。両OSで見積もりを取り比べる場合は、この4要因の条件を同じにそろえてください。条件が違う見積もり同士では、OSによる差なのか条件差なのかが判別できません。費目の全体像はシステム開発費用の内訳を参照してください。
Android特有の費用要因。端末とOSバージョンの幅
Androidは多くのメーカーから多様な画面サイズ・性能の端末が販売されており、OSバージョンの分布も幅があります。このため、どこまでの端末・バージョンで動作を保証するかが、テスト工数、つまり費用に直結します。
見積もりの段階では、検証に使う端末・OSバージョンのリストを開発会社と合意し、見積書に明記してもらってください。ここが口約束のままだと、公開後の「この端末で崩れる」が修正対象か否かで揉めます。
発注時は「なるべく多くの端末で動くように」ではなく、利用者の実態から対応範囲を決めてください。社内業務アプリなら会社支給端末に絞れるため検証は小さく済みます。BYOD(私物端末の業務利用)を認めている会社では、対応範囲の決定が実質的に社内ルールの確認から始まります。一般公開アプリなら、想定利用者層の端末傾向から基準を決め、対象外の端末での表示崩れ等をどう扱うか(修正対象か、対象外か)を契約前に合意しておくと、公開後の揉め事を防げます。
Google Play固有の費用。公式に確認できるもの
Google Playでアプリを配信するには、Google Play Consoleのデベロッパーアカウントが必要で、1回限りの登録料25米ドルが公式に案内されています。Appleの開発者プログラム(年会費制)と異なり、1回限りの支払いです。Google Play Consoleヘルプ(2026年9月25日確認)。
登録料の金額自体は小さいものの、アカウントには本人・組織の確認手続きがあり、必要な情報の準備には時間がかかる場合があります。公開時期から逆算して、アカウント作成は早めに着手してください。iPhone版と同様、アカウントの名義は実務上の重要事項です。自社名義での登録を原則として検討し、開発会社名義にする場合は、契約終了時のアプリの移管手順を契約に定めてください。また、Google Playにもアプリの審査・ポリシー対応があり、公開後もポリシー変更への追従が求められます。この対応作業が保守契約に含まれるかを確認しておきましょう。
リリース後の維持費。ストア対応と改修を見込む
Androidアプリも、公開して終わりではありません。新しいOSバージョンや端末への対応、ストアのポリシー・要件の変更への追従、そして業務・利用者の要望に応じた改修が続きます。これらを怠ると、更新の停止や利用者環境での不具合につながるため、初回開発費とは別に年間の維持費を予算化してください。
また、社内業務用のアプリであれば、一般公開のストア配信以外に、組織向けの限定配布の仕組みという選択肢もあります。配布方法によって運用・管理の条件が変わるため、配布方式は企画段階でGoogleの公式情報を確認したうえで決めてください。
両OS展開の費用判断と、見積もりの取り方
iPhone版とAndroid版の両方を出す計画なら、方式の選択が合計費用を大きく変えます。それぞれをネイティブで作れば2系統の開発・保守が続き、クロスプラットフォームなら1系統に近づけられます(ただし方式ごとの制約があります)。ツールと方式の選び方はiOS/Android開発ツールの選び方で解説しています。
見積もりの取り方はiPhone版と共通です。機能一覧と画面ラフを各社へ同じ条件で渡し、内訳(設計・実装・テスト・管理・審査対応)と前提条件、リリース後1年の保守費を分けて出してもらいます。「Android版だけ先行し、iPhone版は反応を見てから」といった段階案も、企画段階で相談すると総額の選択肢が広がります。企画から公開後までの全体像はアプリ開発の流れ(企画から公開後まで)を参考にしてください。
Androidアプリ開発の相場に関するFAQ
Androidアプリの開発費用の相場はいくらですか?
一律の相場額は、根拠を確認できる一次出典がないため本記事では示していません。機能一覧をそろえて複数社から見積もりを取り、内訳と前提条件で比較することが、自社案件の実際の相場を知る方法です。
iPhoneアプリとAndroidアプリでは、どちらの開発費が高いですか?
一概には言えません。同じ機能なら開発工数は大きくは変わらない場合が多い一方、Androidは対応端末・バージョンの幅によるテスト工数、iPhoneは審査対応など、増減の要因が異なります。両方作る場合は、方式(ネイティブ2系統かクロスプラットフォームか)の選択が合計額への影響として最も大きくなります。
ストア登録の費用はいくらですか?
Google Playは1回限りの登録料25米ドルと公式に案内されています(2026年9月25日確認)。なお、アプリ内で有料販売を行う場合は、ストアのサービス手数料の条件も公式ヘルプで確認してください。本記事では手数料率の数値は確認していないため記載していません。
対応範囲と方式の判断から一緒に整理できます
ノーコード総研では、ノーコードやAIを活用したアプリ・業務システムの受託開発をご相談いただけます。対応端末の範囲、両OS展開の要否、方式の選択など、費用を左右する前提の整理から一緒に進められます。
まずはアプリの目的と、利用者がどんな端末を使うかを書き出して、ノーコード総研に相談することから始めてみてください。