slack 勤怠管理【2026年版】打刻・通知・承認連携の作り方
はじめに
Slackを毎日開いている会社では、勤怠管理もSlackから操作できると便利です。出勤・退勤の打刻、打刻漏れのリマインド、残業や休暇申請の通知、上長の承認依頼をSlackに集約できれば、従業員は別システムへ移動する回数を減らせます。人事労務担当者にとっても、申請待ちや確認漏れを早く見つけやすくなります。
一方で、slack 勤怠管理は「Slackだけで勤怠台帳を作る」という意味ではありません。 Slackは通知や操作の入口として優れていますが、労働時間の正確な記録、申請履歴、修正履歴、権限管理、給与計算への連携は、勤怠管理システム側で担保する必要があります。Slackのメッセージ履歴やアプリ連携数にはプランごとの差もあるため、無料プラン前提で本番運用を組むと、後から証跡や連携数で困ることがあります。
本記事では、2026年9月24日時点の公式情報をもとに、Slack連携が注目される理由、Slack打刻に対応した主な勤怠管理システム、Slackの料金プランと制限、連携の3つの方法とメリット、API/Webhookの設計、導入時の注意点、ノーコードやBubbleで補助ワークフローを作る場合の考え方を整理します。
2026年4月にはAKASHIが「マネーフォワード クラウド勤怠Plus」へ名称を変えるなど、サービス名や料金表記も動いています。検討の際は、本記事の表にある公式ページで最新の条件を確かめてください。すでに勤怠管理システムを使っている会社は、まずそのサービスにSlack連携があるかを確認するところから始めるのが近道です。
なぜSlackと勤怠管理の連携が注目されているのか

テレワークやフレックスタイム制が広がると、「誰が、いつ、どこで働いているか」を把握しにくくなります。業務連絡はSlack、勤怠は別画面という状態では、打刻の二重操作や申請漏れが起きやすくなります。
Slack連携型の勤怠管理では、次のような操作をチャットの流れの中で行えます。
- Slack上での出退勤・休憩の打刻
- 勤怠申請・承認の通知と承認依頼
- 遅刻・残業・打刻漏れのアラート通知
- 労働時間や有休残日数の簡易確認
テレワーク時の勤怠管理全体の考え方は、在宅勤務の勤怠管理ガイドでも整理しています。
Slack勤怠管理でできること

目指すのは、従業員が日常的に使うチャット画面から勤怠操作へ入れる状態です。
| 機能 | Slack上の見え方 | 設計上の注意点 |
|---|---|---|
| 出退勤打刻 | コマンド、メンション、ボタンから打刻 | 打刻結果は勤怠システム側に保存する |
| 打刻漏れ通知 | 始業後、終業前、翌朝にリマインド | 通知過多にならない条件設計が必要 |
| 申請・承認 | 残業、休暇、打刻修正の承認依頼を通知 | 承認ログと差戻し理由を残す |
| 有休・労働時間の確認 | 残日数、総労働時間、当日シフトを表示 | 表示範囲を本人・上長権限に限定する |
| アラート | 遅刻、未承認残業、休憩不足を通知 | 人事が確認すべき例外だけに絞る |
勤怠データの正本は勤怠管理システムに置き、Slackは操作UIと通知先にする設計が基本です。
Slackと連携できる主な勤怠管理システム

Slack打刻に対応した勤怠管理システムは複数あります。以下は2026年9月24日に各社の公式ページで確認した内容です。
| システム | Slackでできること | 料金(公式ページ記載) | 出典 |
|---|---|---|---|
| KING OF TIME | 打刻方法の一つとして「チャット連携」を掲載 | 月額1人300円、初期費用0円、最低利用人数なし(税区分は公式で確認) | 料金ページ |
| freee勤怠管理 | 打刻方法としてSlackを掲載 | 勤怠管理プラン 300円/ID・月、初期費用無料(税区分は公式で確認) | freee勤怠管理 / 料金 |
| ジョブカン勤怠管理 | 打刻、有休残日数、シフト確認 | 料金は公式ページで確認(初期費用・最低利用料金も同ページ) | Slack連携ヘルプ / 料金 |
| マネーフォワード クラウド勤怠Plus(旧AKASHI) | 出勤・退勤・休憩入り・休憩戻り・直行・直帰の打刻 | 料金は公式ページで確認(初期費用・最低利用料金も同ページ) | Slackマーケットプレイス / 名称変更のお知らせ |
| ハーモス勤怠(旧IEYASU) | 出勤・退勤・休憩の打刻、総労働時間や有休残数の確認 | 30名以下は無料プラン(データ保存1年・広告あり)、31名以上は月額1人100円(税抜)〜 | 公式サイト / Slack打刻の解説 |
Slackの料金プランと連携の制限

Slack連携を本番運用に入れる前に、Slack側の料金と制限も確認します。Slack料金プランは2026年9月時点で円表記になっており、月払いと年払いで単価が異なります。
| プラン | 料金(1ユーザー・月) | 勤怠連携での見方 |
|---|---|---|
| フリー | ¥0。メッセージ履歴90日、アプリ最大10個 | 検証や小規模試行向き |
| プロ | 月払い ¥1,050、年払い ¥925(税区分は公式で確認) | アプリ連携が無制限。部門運用の標準候補 |
| ビジネスプラス | 月払い ¥2,160、年払い ¥1,920(税区分は公式で確認) | 権限・統制が必要な組織向き |
| Enterprise+ | 料金は営業担当へ問い合わせ(年払い・月払いの条件も同様) | 大規模組織・厳格な統制向き |
ワークフロービルダーはフリー以外の全プランで使えます。フリーのアプリ上限10個には勤怠アプリも含まれます。
勤怠管理システムとSlackを連携する3つの方法

Slackと勤怠システムの連携には、主に次の3つの方法があります。
| 方法 | できること | 難易度 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 勤怠サービスの公式Slackアプリ | 打刻、勤怠確認、申請通知 | 低 | 既存の勤怠SaaSをそのまま使いたい |
| Incoming Webhook | 承認依頼、エラー、アラートの通知 | 中 | 通知だけSlackへ流したい |
| 自社開発のSlack App・外部ツール | 独自の承認フロー、他システムとの同期 | 高 | 自社ルールに合わせたい |
勤怠サービスの公式Slackアプリを使う
最も手軽な方法です。管理者がアプリを追加し、従業員が自分のSlackアカウントと勤怠アカウントを紐づければ、コマンドやメンションで打刻できます。
Incoming Webhookで通知を送る
承認依頼や打刻エラーをSlackの特定チャンネルへ送る方法です。Slack上で操作はできませんが、通知条件を自社で決められます。
自社開発のSlack Appや外部ツールで作る
Slack AppやZapierなどで自社専用のワークフローを作る方法です。自由度は高い反面、保守の担い手が必要です。全体像は勤怠管理のAPI連携ガイドで解説しています。
Slack連携のメリット

打刻の習慣化と漏れ防止
Slackを開いたついでに打刻できるため、打刻忘れが起きにくくなります。リモート勤務や外出先からのスマホ打刻でも操作は同じです。始業後や終業前に「退勤打刻がまだです」とリマインドを出せば、月末の修正依頼を減らせます。
勤怠承認フローの迅速化
勤怠システムにログインして承認画面を開く手間がなくなり、承認者はSlackの通知から内容を確認して処理できます。残業や休暇申請の承認待ちが短くなります。
業務の流れに溶け込む運用
勤怠操作を業務チャットに組み込むと、新しい画面を覚える負担が小さく済みます。朝会前の打刻リマインドなど、日常業務と結びついた運用ができます。
APIとWebhookで連携を設計する手順

自社でSlack連携を作る場合は、次の順で設計します。
- Slackで操作する範囲(打刻・申請・承認・通知)を決める
- Slack user IDと勤怠側の従業員IDを対応づける
- ボタンやslash commandの受信後、サーバーで権限・対象日・申請状態を検証する
- 勤怠システムのAPIへ登録し、結果をSlackへ返す
- 失敗時の通知と再送の仕組みを用意する
登録に失敗したときは「勤怠システム側に登録されていません」と返し、打刻できたと誤解させないようにします。SlackのAPIにはレート制限があるため、大量通知では送信分割や再送キューが必要です。基本設計はアプリ開発 API連携の基本でも整理しています。
API/Webhook連携は、便利さよりも失敗時の扱いを先に決めることが重要です。
導入前に確認する注意点とデメリット

便利なSlack連携ですが、導入前に次の点を確認します。
- アプリの追加にワークスペース管理者の権限が必要か
- 勤怠サービス側でSlack連携が有料オプションやプラン限定になっていないか
- Slackフリープランのアプリ数上限(10個)に収まるか
- 他人のアカウントで打刻する「なりすまし」を防げるか
- Slackに障害が起きたときの代替打刻手段(Web画面やICカード)があるか
デメリットとして、Slack連携は通知が増えやすく、運用ルールが曖昧だと全員が疲弊します。本人には打刻漏れ、上長には承認待ち、人事には例外だけを出すなど、通知先を分けます。ノーコード総合研究所では、こうした通知条件の設計から一緒に整理します。
セキュリティと労務管理の注意点

勤怠管理では、誰が、いつ、どの勤務実績を登録・修正・承認したかが重要です。厚生労働省の労働時間Q&Aでも、労働日ごとの始業・終業時刻の確認と記録が案内されています。Slack投稿だけを根拠にせず、勤怠システム、ICカード、PCログなどと突合できる設計にします。
Slackの表示名と従業員IDを曖昧に紐づけるのも危険です。異動や退職時には連携権限も更新します。
導入の進め方

いきなり全社展開せず、1部門またはリモート勤務者の多いチームで試行します。
- 打刻忘れの件数、承認までの日数、月次締め前の未処理件数など、改善したい指標を決める
- 1部門で1〜2か月試行し、通知量と承認権限を調整する
- 例外処理と代替打刻の手順を文書化してから、他部門へ広げる
改善したい指標を先に決めておくと、Slack連携の効果を判断しやすくなります。
ノーコードやBubbleで作る場合

既存の勤怠SaaSだけでは、自社の承認ルールや部門別通知に合わないことがあります。プロジェクト単位の残業理由、部門別の有休リマインド、Slack通知と管理画面の追加などは、Bubbleなどのノーコードで短期間に作れる可能性があります。
ただし、給与計算に使う記録は勤怠システムを正本にし、Bubbleは申請画面、通知制御、集計ダッシュボードに絞る方が安全です。ノーコード総合研究所では、打刻漏れ通知や承認待ち一覧など効果が見えやすい部分からプロトタイプを作ります。
まとめ
slack 勤怠管理は、Slack上で打刻や承認を完結させるだけの施策ではありません。従業員が毎日使うSlackを入口にしながら、勤怠データの正本、承認ログ、修正履歴、給与計算への連携を壊さないように設計する取り組みです。導入前には、Slackの料金プラン、アプリ連携数、履歴制限、勤怠サービス側のSlack連携の条件を公式ページで確認します。
2026年9月時点では、KING OF TIME、freee勤怠管理、ジョブカン勤怠管理、マネーフォワード クラウド勤怠Plus、ハーモス勤怠など、Slack打刻に対応したサービスから選べます。まずは公式Slackアプリで打刻と通知の土台を作り、足りない部分だけWebhookや自社開発で補う順番が現実的です。
Slack側は、フリープランで試行し、アプリ数や履歴の制限にかかる段階でプロ以上へ移る流れが一般的です。勤怠の証跡を長く残す必要があるなら、Slackのメッセージ履歴ではなく勤怠システムの記録を正とし、Slack障害時の代替打刻も決めておきます。
最初に決めるべきことは、ツール名ではなく運用ルールです。誰が打刻し、誰が承認し、どの例外をSlackへ流し、どのデータを正本として残すのかを明確にすれば、Slack連携は人事労務の負担を減らす仕組みになります。便利な通知機能と、監査に耐える記録管理を分けて設計することが、Slack勤怠連携を成功させる近道です。
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