ノーコードでECサイトを作る方法【2026年版】ツール比較と構築手順

目次

はじめに

ノーコードでECサイトを作る場合は、商品や販売方法に合うEC専用ツールを選び、デザイン、商品登録、決済、配送を順番に設定します。プログラムを一から書く工程を減らせるため、小規模なネット販売を始めたい事業者にも選択肢があります。ただし、サイトが表示できる状態と、安心して注文を受けられる状態は同じではありません。

たとえば実店舗と同じ商品を売るなら、店頭で売れた商品をオンラインで受注しないよう、在庫をそろえる仕組みが必要です。ギフト商品なら配送先と注文者の違い、包装、納品書の扱いまで考えます。見た目だけを先に作ると、公開直前に必要な機能が足りないことに気づきやすくなります。

費用も月額料金だけでは決まりません。売上に応じた決済手数料、注文ごとの固定手数料、有料アプリ、独自ドメインなどを含めて比べる必要があります。無料プランで販売を試すのか、店舗との連携まで整えるのかによって、適したサービスは変わります。

この記事ではShopify、Wix、BASE、Square Onlineを中心に、STORESとBubbleも含めて特徴を整理します。選定の判断軸から構築の6ステップ、公開後の改善まで説明するので、初めて構築する方は必要な商品情報と運用体制を確認しながら読み進めてください。料金・プランは2026年9月23日に公式情報を確認しています。契約時には支払周期や追加費用も照合しましょう。

ノーコードECとは?2026年の活用と限界

パソコンとカートのイメージ

ノーコードECとは、画面上の操作でテンプレートや販売機能を組み合わせ、ネットショップを構築する方法です。商品一覧、カート、注文管理などが用意されたEC専用サービスなら、標準の販売フローを利用できます。個別の仕様変更まで、すべてノーコードで実現できるという意味ではありません。

2026年の活用例として、Shopify Magicの商品説明生成があります。商品の特徴をもとに文章作成を補助できますが、素材、サイズ、配送条件の正確性は販売者が確認します。AIの下書きで省ける作業と、実物の確認が必要な作業を分けて使うことが大切です。

独自の見積もり承認や複雑な会員別処理が必要なら、標準機能やアプリで実現できる範囲を先に確かめます。EC専用ツールと業務用のアプリ開発ツールは目的が違うため、自由度だけで選ばず、受注後の処理まで想定して判断しましょう。

ノーコードでECサイトを作るメリット・デメリット

商品の発送に使う梱包箱

メリットは、商品登録やページ修正を管理画面から進められ、販売開始後も自社で改善しやすいことです。カートや注文通知を一から開発する工程を減らせるため、商品写真、説明、顧客対応の準備に時間を使えます。ただし、初回設定や決済の利用条件を確認する時間は必要です。

デメリットは、サービスが決めた画面構成や機能の範囲に制約されることです。有料アプリを追加すると費用と管理対象が増え、サービスを移行する際には商品・注文データの持ち出しやURL変更への対応も必要になります。公開の早さと、運用を続けられることをセットで判断しましょう。

比較軸得られるメリット導入前に確認する点
構築標準カートやテンプレートを利用できる独自の注文フローが必要か
更新担当者が商品や文章を変更しやすい権限設定と操作手順を引き継げるか
費用開発する範囲を絞れる決済手数料・アプリ費用を含む総額
継続性提供元による機能更新を利用できるデータ出力、ドメイン管理、移行方法

おすすめのノーコードECサイト構築ツール

オンライン販売のイメージ

まずは売り方と運用の違いから候補を絞ります。一般的な商品販売ならEC専用ツールを、独自の業務処理が主な課題ならBubbleなどの追加開発を検討します。機能の名称が同じでも、利用できるプランや連携先は異なります。

ツール主な検討用途比較時の確認ポイント
Shopifyアプリ拡張や海外販売を見据えたEC決済、アプリ、スタッフ権限、販売地域
Wixブランド紹介とショップの一体運営決済対応プラン、デザイン、更新操作
BASE個人・小規模事業の販売開始注文経路別手数料、売上規模
Square Online店頭販売とネット販売の連携POSとの同期、受け取り、独自ドメイン
STORESネットショップと店舗業務の組み合わせネット決済と対面決済の違い、契約単位
Bubble会員処理や管理画面などの独自業務データ設計、決済連携、ワークロード

Shopify:拡張性と海外販売を重視する場合

Shopifyは、標準のオンラインストアにアプリを追加し、運営に必要な機能を広げたい場合の候補です。公式のプラン比較では、テーマ、複数チャネル、海外販売に関する機能を確認できます。海外へ販売する場合は、画面の翻訳だけでなく配送や決済の対応地域も照合しましょう。

運用上は、追加アプリの契約数と役割を整理することが大切です。似た機能を重ねると費用や設定が複雑になります。日本語サポートやヘルプを利用しながら、標準でできることを確認してから拡張します。導入の全体像はShopifyのノーコード構築・運用ガイドも参考になります。

Wix:ブランドサイトとショップを一体化する場合

Wixは、ブランドの世界観やサービス紹介と商品販売を同じサイトで見せたい場合に検討できます。公式ネットショップ案内で、デザイン作成や販売機能を確認できます。写真が主役の商品なら、一覧ページだけでなく、詳細ページをスマートフォンで読みやすく配置できるかも試しましょう。

オンライン決済に対応するのはスモールビジネス、ビジネス、ビジネスプライムです。無料のサイト作成やパーソナルプランと、ECの決済受付を混同しないようにします。契約期間による料金の違いと利用する決済サービスの手数料を合わせて確認すると、デザイン重視で選んだ後の費用の見落としを防げます。

BASE:小規模なネット販売を始める場合

BASEは、月額固定費を抑えて商品販売を試したい事業者の候補です。スタンダードとグロースでは費用のかかり方が異なり、常に一方が安いとは限りません。公式料金をもとに、想定売上と注文件数から比較します。

国内向けの支払方法を用意しやすい一方、PAY IDアプリ経由の注文とWebショップの注文では手数料条件が異なります。購入者がどの経路から来るのかも含めて採算を確認しましょう。商品登録の操作だけでなく、受注確認から発送処理まで担当者が扱えるかを試すと、少人数運営で必要な作業量をつかめます。

Square Online:店舗とオンラインの在庫をつなぐ場合

Square Onlineは、Square POSレジとオンライン販売を組み合わせる店舗の候補です。公式プランページでは、店頭注文・オンライン注文・在庫数量の同期を案内しています。同じ商品を複数の場所で販売する場合、在庫を別々に更新する負担を減らす方向で検討できます。

無料のフリーでも販売を始められますが、独自ドメイン接続や詳細なデザイン機能はプラス以上の対象です。店頭受け取りを使うなら、受注を確認する担当者、準備完了の連絡、引き渡し場所も決めておきます。ツールの連携に加え、店舗側の作業ルールがそろって初めて運用が安定します。

STORES・Bubble:店舗運営と独自業務への選択肢

STORESは、ネットショップと店舗サービスをまとめて検討する際の候補です。公式料金ページではフリーとスタンダードを案内しています。ネットショップの決済手数料と対面決済の料率を混同せず、予約やレジなど併用するサービスの対象範囲も確認します。

Bubbleは完成済みのECカートを選ぶサービスとは異なり、独自の画面や処理を組み立てる開発基盤です。公式料金には開発用Freeと公開向けプランがあり、処理量を表すワークロードも費用に影響します。WebのみとWeb・モバイル両方の契約を区別し、決済連携や管理画面の開発工数も含めて評価します。

費用・プラン確認で見るべき項目

運営費や計画を検討する打ち合わせのイメージ

次の表は2026年9月23日に確認した代表プランです。全プランの総額ではなく、固定費と決済費用を比較するための入口として使ってください。税の扱いが料金ページに明示されていないものは、表示額として区別しています。

サービス・プラン固定費と契約条件決済等の費用・注意点
Shopify Basic年払いの月換算3,650円。税の扱い・初期費用は契約画面で確認。ストア単位カード手数料3.55%〜。外部決済・有料アプリ等は別途条件あり
BASE スタンダード初期費用・月額0円、ショップ単位。無料固定費に税の加算なし通常のWeb注文は3.6%+40円/注文+サービス利用料3%。一部決済は1%加算
BASE グロース初期0円、年払い198,960円(税込)の月換算16,580円。月払い19,980円、ショップ単位通常のWeb注文は2.9%、サービス利用料0円。一部決済は1%加算
STORES スタンダード年間契約は月額3,300円(税込)、月額契約3,960円(税込)。初期費用・複数店舗の契約単位は申込時確認ネットショップ決済3.6%〜。フリーは月額0円、決済5.5%〜
Square Online フリー月額0円、年払い不要。無料固定費に税の加算なし。初期の制作費・機器代は別に確認オンライン決済3.6%。独自ドメイン接続は有料プラン
Wix EC対応プランスモールビジネス以上。支払期間・税・初期費用を含む確定料金は公式の購入画面で確認利用する決済サービスの手数料、有料アプリ費用を別に確認

BASEの一部決済とはPayPay、Amazon Pay、PayPalです。PAY IDアプリ経由の注文は両プランとも3.6%+40円+サービス利用料5.9%となるため、上表の通常Web注文とは分けて計算します。振込関連費用や有料オプションも、必要に応じて見積もりに加えます。

固定費と変動費を分けると、自社に合うプランを判断しやすくなります。月額費用に「売上×料率」「注文件数×注文ごとの手数料」を加え、アプリやドメイン費用を足します。売上が同じでも客単価が違えば注文件数は変わるため、売上だけで比較しないことが大切です。

ノーコードでECサイトを作る際のツールの選び方

スマートフォンでのネット購入のイメージ

使いやすさとユーザーインターフェース

見た目を作りやすいかだけでなく、毎日の業務を担当者が完了できるかを試します。商品を追加し、在庫を変更し、注文を探して発送状況を更新するまでを通して操作すると、必要な手順が見えてきます。操作ガイドを読んでも迷う箇所は、公開前に社内手順として残します。

担当者が複数いる場合は、商品編集と売上閲覧などの権限を分けられるかも確認しましょう。管理者一人の知識に依存すると、休暇や退職の際に運用が止まります。問い合わせ先と障害時の対応も引き継げる状態にします。

テンプレートの充実度とスマートフォン表示

テンプレートは数より、自社の商品を見せるのに必要な配置があるかで選びます。服ならサイズ・色、食品なら原材料や配送条件など、購入判断に必要な情報を載せる場所が重要です。ロゴ、色、フォントをそろえつつ、装飾で購入ボタンが目立たなくならないようにします。

スマートフォン表示では、商品画像の切れ方、文章の長さ、選択項目の押しやすさを確認します。パソコンのプレビューだけでなく実機でカートまで進み、長い商品名や売り切れ表示も試しましょう。

決済機能と販売機能の対応範囲

支払方法の種類だけでなく、扱う商品や販売地域で利用できるかを確認します。定期購入、予約販売、デジタル商品などは、通常の商品販売と条件が違う場合があります。追加機能が必要なら、対応プランと費用も選定時に確認します。

在庫・注文・配送の連携は、一連の業務として評価します。注文後の在庫反映、キャンセル時の戻し方、発送通知まで確認しておけば、売れた後の手作業を見積もれます。会計や倉庫とつなぐ場合も、連携機能の有無だけでなく、どの情報がいつ更新されるかを確かめます。

活用事例:実店舗とオンライン販売の在庫連携

店舗の決済端末のイメージ(事例店舗の写真ではありません)

Square公式の導入事例では、広島県尾道市の「藤井製帽 小売部」が、実店舗とオンラインストアの両方にSquareを活用し、在庫データを連携させていることが紹介されています。販売ページの作成だけでなく、店舗とネットの運営を合わせて考える具体例です。

自社で検討する際は、同じ商品を店頭とECで販売するか、在庫をどこで管理するかを整理します。連携機能があっても、商品番号や色・サイズの登録がばらばらでは確認が難しくなります。まず商品情報を統一し、片方で売れた際にもう片方へ正しく反映されるかを試すことが重要です。

ノーコードツールでECサイトを作成するステップ

発送用の梱包箱

ショップコンセプトとターゲットの明確化

誰に何を届けるショップかを決めます。同じ雑貨でも、自宅用と贈答用では写真、説明、包装、配送先の設定が変わります。主力商品と購入する理由を言葉にし、必要な販売方法を整理しましょう。

売価だけでなく、仕入れ、梱包、配送、決済にかかる費用も考えます。返品や問い合わせを誰が受けるかまで決めておくと、ツール選定時に必要な管理機能を判断できます。

ノーコードツールの選定

必須機能を先に決め、候補の管理画面で試します。代表的な商品を登録して注文処理まで確認すると、資料だけでは分からない操作の違いを比較できます。無料試用の期間や有料化の条件も確認してから利用します。

標準機能、追加アプリ、独自開発に分けて実現方法を整理し、開始時と商品数が増えた後の両方で費用を見積もります。将来使うか分からない機能を最初から契約する必要はありません。

デザインの選定とカスタマイズ

コンセプトに合うテンプレートを選び、ロゴ、色、写真の比率をそろえます。トップページからカテゴリ、商品詳細、購入画面へ迷わず進める構造を優先しましょう。検索やカテゴリが必要かは商品の種類と数で考えます。

商品が増えた状態も想定して確認します。少数の商品だけでは整って見えるデザインでも、長い商品名や複数カテゴリを入れると使いにくくなる場合があります。

商品登録と決済方法の設定

商品名、画像、説明、価格、在庫、送料を登録します。サイズや色の違い、発送までの日数、配送できない地域など、購入前に知りたい条件も分かる場所に示します。商品説明をAIで作る場合も、事実と一致するかを人が確認します。

決済は公式手順に沿って設定し、必要な審査や本人確認を済ませます。販売者情報、返品条件、個人情報の扱いに関する案内も整えます。配送条件と決済の設定を分けず、購入者に表示される合計金額まで確認しましょう。

サイト公開とプロモーションの開始

公開前にテスト注文を行い、受注通知、在庫反映、発送連絡、キャンセルまで確認します。スマートフォンから注文して、送料の追加や入力エラーが分かりやすいかも見ます。公開日は商品準備と担当者の対応可能な日程に合わせます。

公開後はSNS、メール、広告など、顧客に合う方法で案内します。流入が増えても購入につながらない場合は、商品説明や配送条件、購入画面のどこで離脱しているかを確認します。広告を増やす前に受注対応が回るかも確かめます。

サイトの定期的な改善と画像最適化

画像最適化では、商品が鮮明に見えることと表示の軽さを両立させます。必要以上に大きい写真を使わず、まずツール標準の変換・配信機能を確認します。速度の改善が購入率に与える影響はサイトごとに異なるため、変更前後を計測して判断します。

外部サービスの例に、さくらインターネットのImageFluxがあります。画像の変換・配信を支えるサービスですが、どのECでも店舗運営者がそのまま追加できるとは限りません。画像の配信経路を変更できるか、標準機能と重複しないかを確認して検討します。公開後も商品情報、表示速度、受注ミス、リピート購入を継続的に点検します。

デメリットとノーコード総合研究所で支援できること

業務を相談する打ち合わせ

標準ツールだけでは、独自の承認フローや取引先別の管理を組みにくい場合があります。一方、すべてを独自開発すると、決済や注文管理まで設計・保守する範囲が増えます。標準ECと独自業務の役割を分けることが、構築方法を決める際のポイントです。

ノーコード総合研究所では、Bubbleを用いた業務システムやWebアプリの開発について相談できます。既存ECとの連携を検討する場合は、必要なデータ、更新頻度、利用できるAPIを確認し、対応範囲を整理します。相談時には、現在手作業になっている処理と、担当者が困る場面を共有すると要件を具体化しやすくなります。

まとめ

ノーコードでECサイトを構築する際は、販売する商品と日々の運用からツールを選びます。Shopify、Wix、BASE、Square Onlineにはそれぞれ異なる特徴があり、STORESやBubbleも目的によって候補になります。通常の商品販売と独自の業務処理を分けて考えると、必要な機能に投資しやすくなります。

費用は月額料金だけで比べず、決済手数料、注文ごとの費用、アプリ、ドメインを含めて確認しましょう。年払いの月換算額と月払いの請求額、Web注文とアプリ経由注文など、適用条件をそろえることが重要です。売上が伸びた後も、現在のプランが適しているかを見直します。

構築はコンセプト整理、ツール選定、デザイン、商品・決済設定、公開、改善の順に進めます。公開前には実際の注文を想定し、送料、在庫、通知、キャンセルまで確認してください。サイトの表示だけでなく、商品を届けるまでの業務がつながっていることを確かめます。

公開後は、商品説明や写真を更新し、スマートフォンでの使いやすさや画像の読み込みを点検します。店舗併用なら在庫同期、少人数運営なら受注処理の負担など、自社の課題に合わせて改善することが大切です。新しい機能を増やす前に、どの課題を解決したいのかを明確にしましょう。

独自の管理画面や業務連携が必要な場合は、商品数、月間注文件数、在庫管理方法、担当者の作業を整理してご相談ください。ノーコード総合研究所では、Bubbleによる開発も含め、要件に応じた構築方法の検討を支援します。

ビジネスの課題解決をサポートします

  • システム開発を短期間でコストを抑えて作りたい
  • システムのDX推進を進めていきたい
  • 社内の業務効率化を進めたい

ノーコード総合研究所に相談してみる

同意事項
詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。
目次