アプリ開発の流れを8工程で解説|費用相場・会社選び・失敗例・ノーコードでの短縮術

はじめに
「アプリ開発を発注したいが、何から始めればいいのか分からない」「全体の流れと費用感をまとめて把握したい」という方は多いのではないでしょうか。アプリ開発は企画から設計、開発、テスト、リリース、運用まで多くの工程に分かれており、それぞれで意思決定が求められます。流れを理解しないまま進めると、予算超過や仕様の認識ずれといったトラブルにつながりかねません。
本記事では、アプリ開発の基本的な流れを8つの工程に整理して解説します。あわせて、発注時に気になる費用相場、失敗しない開発会社の選び方、よくある失敗例とその回避策まで網羅しました。さらに、ノーコード開発に特化した受託会社の視点から「どの工程をノーコードで短縮できるのか」を具体的に示し、実際の開発事例もご紹介します。アプリ開発は専門用語が多く、初めて発注する方にとっては全体像がつかみにくいテーマです。だからこそ、まず流れ全体を地図のように俯瞰しておくと、各工程で何を決めるべきか、どこに費用や時間がかかるのかが見えてきます。この記事を読めば、アプリ開発の発注に必要な知識をひととおり押さえられます。これから開発を検討する方はもちろん、すでに見積もりを取っている方も、判断材料を整理するためにぜひ最後までご活用ください。
アプリ開発とは?2つの開発手法
アプリ開発とは、アイデアを実際に動くソフトウェアとして形にする一連のプロセスです。スマートフォンアプリ、業務システム、Webアプリなど対象はさまざまですが、いずれもターゲットユーザーのニーズを理解し、目的に合った機能と使い心地を設計することが成功の鍵になります。
開発の進め方には、大きく「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」の2つの手法があります。それぞれの特徴を理解し、プロジェクトの性質に合わせて選ぶことが大切です。
| 比較軸 | ウォーターフォール開発 | アジャイル開発 |
|---|---|---|
| 進め方 | 工程を順番に一度ずつ進める | 短い反復(スプリント)を繰り返す |
| 向いているケース | 要件が明確な大規模開発 | 要件変更が多い・新規性が高い開発 |
| メリット | 進捗とスケジュールを管理しやすい | 変化に柔軟・早期に問題を発見できる |
| デメリット | 後からの仕様変更に弱い | 全体スケジュールが読みにくい |
要件が固まっている基幹システムなどはウォーターフォール、仮説検証を重ねたい新規アプリはアジャイルが適しています。アジャイル開発の進め方はアジャイル開発によるアプリ開発の効率化と成功の秘訣でも詳しく解説しています。
アプリ開発の流れ8工程【全体像】

ここでは、もっとも一般的なウォーターフォール型を例に、アプリ開発の流れを8つの工程で見ていきます。全体像は次のとおりです。
| 工程 | 主な内容 | 主役 |
|---|---|---|
| ①企画立案 | 目的・ターゲット・主要機能・市場調査 | 発注者 |
| ②開発会社の選定 | 実績・見積もりの比較、パートナー決定 | 発注者 |
| ③要件定義 | 機能要件・非機能要件を文書化 | 発注者+開発会社 |
| ④設計 | 基本設計・詳細設計・UI/UXデザイン | 開発会社 |
| ⑤開発(プログラミング) | 設計に基づき実装 | 開発会社 |
| ⑥テスト | バグ修正・ユーザー体験の検証 | 開発会社 |
| ⑦リリース・ストア申請 | 公開、App Store・Google Playへの申請 | 開発会社 |
| ⑧運用・保守 | アップデート・改善・障害対応 | 開発会社 |
①企画立案・②開発会社の選定
まずはアプリの目的、ターゲットユーザー、主要な機能を明確にし、市場調査で競合との差別化ポイントを見つけます。方向性が固まったら、開発を任せるパートナーを選定します(会社選びの基準は後述します)。
③要件定義・④設計
要件定義では、必要な機能(機能要件)と性能・セキュリティなどの条件(非機能要件)を文書にまとめます。ここでの抜け漏れは後工程の大きな手戻りにつながるため、もっとも丁寧に進めたい工程です。続く設計では基本設計・詳細設計を行い、UI/UXデザインのプロトタイプで操作性を確認します。要件定義の進め方は成功するスマホアプリ開発の秘訣|要件定義からリリースまで完全解説もあわせてご覧ください。
⑤開発・⑥テスト・⑦リリース・⑧運用
設計が完了したら実装に進み、完成したアプリをテストして不具合を修正します。問題がなければストアの規約に沿って申請・公開し、リリース後はユーザーの声や市場の変化に合わせてアップデートを続けます。アプリは公開して終わりではなく、運用・保守を通じて価値を高めていくものです。
アプリ開発にかかる期間の目安
開発期間はアプリの種類や規模によって大きく変わります。あくまで目安ですが、一般的には次のような幅になります。
| アプリの種類 | 期間の目安 |
|---|---|
| 比較的シンプルなショッピング系・検索ツール | 1〜3ヶ月程度 |
| 中規模の業務系・予約系アプリ | 3〜6ヶ月程度 |
| ゲーム・SNS系・位置情報アプリ | 6ヶ月〜1年以上 |
途中で仕様変更やトラブルが発生すると、想定以上の期間が必要になることもあります。スケジュールには一定の余裕を持たせておくと安心です。
アプリ開発の費用相場【種類別・開発方式別】

アプリ開発の費用は、機能の複雑さと開発方式で大きく変わります。相場感を持っておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
| アプリの種類・規模 | 費用相場の目安 |
|---|---|
| 簡易な業務アプリ・社内ツール | 〜100万円程度 |
| 一般的なスマホアプリ(一定の機能あり) | 250万円前後 |
| EC・会員・予約など中規模アプリ | 500万円以上 |
| 大規模・高度なアプリ(医療・大規模SNS等) | 1,000万円超 |
開発方式によっても費用は変わります。フルスクラッチ開発は自由度が高い一方で高額になりがちですが、ノーコード開発は数十万円〜数百万円規模に収まるケースが多く、コストを抑えやすいのが特徴です。なお、運用・保守費用は開発費の10〜20%程度を別途見込んでおきましょう。費用を抑える具体策としては、補助金の活用、必要最小限の機能で始めるMVP(最小限の実用製品)開発、複数社からの相見積もりが有効です。
アプリ開発会社の選び方|失敗しない5つのチェックポイント
開発会社選びは、プロジェクトの成否を左右する最重要工程のひとつです。次の5つの観点で見極めましょう。
- 見積書の料金設定が明確か — 作業内容と料金が項目ごとに記載され、追加費用の条件まで説明されているか
- 開発実績が十分か — 作りたいアプリと近いジャンルの実績やポートフォリオがあるか
- 要望を正しく汲み取ってくれるか — ヒアリングが丁寧で、作りたいサービスの意図を理解しているか
- コミュニケーションが円滑か — レスポンスが早く、専門用語をかみ砕いて説明してくれるか
- 内製率・対応範囲が広いか — 設計から運用まで一貫して対応でき、外注頼みで品質がぶれないか
特に料金の透明性と実績はトラブル回避に直結します。1社だけで決めず、複数社を同じ基準で比較しましょう。
アプリ開発でよくある失敗例と回避策

アプリ開発では、進め方を誤ると時間とコストを大きく浪費しかねません。代表的な失敗例と回避策を押さえておきましょう。
| よくある失敗例 | 回避策 |
|---|---|
| 要件が曖昧なまま開発を開始 | 要件定義に時間をかけ、文書で合意してから着手する |
| 開発会社へ「丸投げ」してしまう | 定期的にレビューに参加し、認識のずれを早期に解消する |
| 多機能を盛り込みすぎて予算超過 | MVPで核となる機能から作り、効果を見て段階的に拡張する |
| 完成後の運用・保守を想定していない | 発注段階で保守費用と体制まで含めて計画する |
| 相見積もりをせず割高に発注 | 複数社を同じ条件で比較し、価格と提案内容を見極める |
失敗の多くは「最初の認識合わせ不足」と「作りすぎ」に起因します。小さく作って検証しながら進める考え方は、リスクを抑えるうえで非常に有効です。業務システムにおける失敗回避の考え方はなぜ「β版」が鍵?業務システム導入の失敗を“ゼロ”にするノーコード開発術でも詳しく紹介しています。
ノーコードで短縮できる工程とは?

アプリ開発の工程の中には、ノーコード開発を活用することで大幅に短縮できるものがあります。従来のコーディング開発と比べ、設計から実装、修正までのスピードが上がるためです。工程ごとの短縮ポイントは次のとおりです。
| 工程 | ノーコードによる短縮効果 |
|---|---|
| 設計・プロトタイピング | 動くプロトタイプを短期間で作成でき、認識合わせが速い |
| 開発(実装) | 画面や機能を部品の組み合わせで構築し、実装工数を圧縮 |
| テスト・修正 | 仕様変更の反映が速く、改善サイクルを高速に回せる |
| リリース後の改修 | 運用しながら機能追加・修正がしやすい |
私たちノーコード総合研究所では、ノーコードを活用することで従来の約1/3の期間・費用感での開発を実現しています。「動くものを早く見せて検証する」進め方と相性がよく、要件が固まりきっていない段階でも着手しやすいのが強みです。ノーコードでの業務システム開発の進め方は「動くプロトタイプ」が鍵。ノーコードで実現する業務システム開発の成功法則をご覧ください。
実際の開発事例

ここでは、私たちが手がけた開発事例をご紹介します。
医薬品流通・調剤薬局領域のある事業者では、消費期限の近い医薬品が薬局内でデッドストックとして廃棄され、また薬局間取引の窓口がなく個別連絡に多くの時間と手間がかかるという課題を抱えていました。私たちはノーコードを用いて、薬局間で消費期限の近い医薬品を出品・検索・購入できるプラットフォーム(厚生労働省の医薬品マスタとの品目同期を含む)を開発。薬局ごとの個別連絡が必要だった取引を、出品から購入までひとつの窓口に集約し、取引成立までの時間と作業工数を削減する仕組みを実現しました。
また自動車整備業界では、整備士一人あたりの担当車両数が増加し(2023年時点で平均187台/人、過去10年で約8.1%増)、整備士個人の業務負担が増大していることが課題となっていました。ある事業者では、整備士同士が安心して相談でき、技術課題の解決時間を短縮し、整備事例のデータベースが蓄積されるSNS型プラットフォームをノーコードで開発。故障事例の判断に必要な情報を得られる場が形成され、現在は試用段階で運用が始まっています。業種特有の課題に合わせて短期間で形にできる点が、ノーコード開発の大きな価値です。
アプリ開発の流れに関するよくある質問(FAQ)
Q. アプリ開発はどのくらいの期間がかかりますか?
A. シンプルなアプリで1〜3ヶ月、ゲームやSNS系など大規模なものでは6ヶ月〜1年以上が目安です。ノーコードを活用すると、この期間を大きく短縮できる場合があります。
Q. 個人でもアプリ開発はできますか?
A. 学習すれば個人開発も可能ですが、ビジネス用途で品質と納期を求める場合は開発会社への依頼が現実的です。ノーコードなら少人数・短期間でも本格的なアプリを構築できます。
Q. 費用を抑えるにはどうすればよいですか?
A. MVPで必要最小限から始める、補助金を活用する、複数社で相見積もりを取る、ノーコード開発を検討する、といった方法が有効です。
まとめ
アプリ開発は、企画立案から会社選定、要件定義、設計、開発、テスト、リリース、運用・保守までの8工程で進みます。全体の流れを理解しておくことで、各工程での意思決定がスムーズになり、予算超過や認識ずれといったトラブルを未然に防げます。発注にあたっては、まず費用相場を把握しておくことが大切です。そのうえで、料金の透明性と実績を基準に信頼できる開発会社を選び、よくある失敗例を踏まえて「小さく作って検証する」姿勢で進めることが、成功への近道になります。期間や費用は種類や規模によって大きく変わるため、自社が本当に必要とする機能を見極め、優先順位をつけて進めることも欠かせません。
そして、設計・実装・修正といった工程はノーコード開発の活用で大きく短縮できます。要件が固まりきっていない段階でも、動くものを早く形にして検証しながら進められるため、コストとスピードの両面で効果を発揮します。私たちはノーコードを活用し、従来の約1/3の期間・費用感での開発を実現してきました。アプリ開発を検討されている方は、まず全体の流れを押さえたうえで、自社の目的に合った進め方とパートナーを選んでいきましょう。「自社のアイデアはどんな流れで、どのくらいの費用・期間で実現できるのか」を具体的に知りたい方は、ノーコードでのアプリ開発・業務システム開発についてお気軽にご相談ください。

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