基幹システムの連携とは?異なるシステムを繋げる方法とメリット
企業における基幹システムは、財務や人事、販売、製造などの業務プロセスを管理する重要な役割を担います。しかし、多くの企業では複数のシステムが部門ごとに使われており、これらがうまく連携できないと、情報の重複や入力ミスが起こりやすくなります。
基幹システムの連携は、システム間のデータを自動でやり取りし、二重入力や転記ミスを減らすための取り組みです。本記事では、基幹システムの連携の重要性や、その方法、メリットと課題についてわかりやすく解説します。
本文:
1. 基幹システム連携とは?
基幹システム連携とは、企業内で異なるシステム(例えば、財務システム、人事システム、販売管理システムなど)が情報を共有し、データをやり取りできるようにすることです。システム間でデータが自動的に連携することにより、手作業でのデータ入力や確認作業を減らし、業務を効率化できます。
たとえば、販売管理システムと在庫管理システムが連携していれば、商品の受注が入ると在庫数が自動的に更新され、過剰在庫や在庫不足に気づくのが遅れるリスクを減らせます。このように、基幹システムの連携は、部門をまたぐ業務フローをスムーズにするための土台になります。
2. 基幹システム連携の方法
基幹システムの連携にはいくつかの方法があります。代表的な連携方法は以下の通りです:
1. API連携
API(Application Programming Interface)連携は、異なるシステム同士がデータをやり取りするための標準的な方法です。APIを使用すると、リアルタイムに近いタイミングでシステム間の情報を交換でき、データの整合性を保ちながら業務を効率化できます。
たとえば、販売管理システムと会計システムをAPIで連携させると、販売データが会計システムに自動的に反映され、仕訳や帳簿の作成をスムーズに進められます。ただし、連携したいシステムがAPIを公開しているかどうかで、実現できる範囲が変わります。
2. データベース連携
異なるシステムが共通のデータベース、または相手システムのデータベースにアクセスして、情報を交換する方法です。システム間でデータを一元的に扱えるため、最新の情報を参照しやすくなります。一方で、データベースの構造に依存するため、片方のシステムを改修すると連携側の修正が必要になることがあります。
3. バッチ処理連携
バッチ処理とは、定期的にシステム間でデータを一括で転送する方法です。リアルタイムではなく、一定時間ごとにデータを同期させるため、API連携に比べて反映は遅れますが、処理の仕組みが比較的単純で、大量のデータをまとめて扱いやすい点が特徴です。
たとえば、1日に一度、販売システムと在庫システムをバッチ処理で連携させて、在庫情報を一括で更新する方法です。
4. EAI(Enterprise Application Integration)
EAIは、企業内の異なるシステムを統合的に連携させるためのソフトウェアやミドルウェアを使用する方法です。システムごとに個別の連携を作るのではなく、EAIを経由してデータをやり取りするため、連携するシステムが多い場合でも全体を管理しやすくなります。
どの方法を選ぶかは、「データをどのくらい早く反映する必要があるか」「1回に扱うデータ量」「連携先にAPIがあるか」で判断します。即時性が必要な業務はAPI連携、日次の集計で足りる業務はバッチ処理連携というように、業務ごとに使い分けることもできます。
3. 基幹システム連携のメリット
基幹システムの連携にはさまざまなメリットがあります。以下に代表的なメリットを紹介します:
1. 業務の効率化
システム間で自動的にデータを連携できるため、手作業での入力作業が減り、業務が効率化されます。例えば、販売システムと在庫システムが連携していれば、商品の注文情報が自動的に在庫に反映されるため、手作業での在庫確認や調整の手間を減らせます。
2. データの正確性の向上
システム間でデータを同期させることで、情報の重複や誤入力を減らせます。たとえば、販売データが会計システムに自動的に反映されれば、伝票の入力ミスや二重請求が起こりにくくなります。
3. 業務の透明化
異なるシステムが連携して情報を一元的に扱えるようになると、業務データがつながり、経営層や担当者が業務の進捗や成果を把握しやすくなります。これにより、判断に必要な情報を集める時間を短くできます。
4. コスト削減
手作業によるデータの入力やチェック作業が減ることで、業務にかかる人件費や時間を抑えやすくなります。また、システム間でデータが自動で受け渡されることで、誤った在庫発注や発注漏れといったミスが減り、無駄なコストの発生を抑えることにつながります。
5. 迅速な意思決定
システム間での情報共有が円滑に行われることで、経営層や各部門の担当者が最新のデータに基づいて意思決定を行いやすくなります。これにより、市場の変化にも対応しやすくなります。
4. 基幹システム連携の課題
基幹システムの連携を進める際には、いくつかの課題にも対処する必要があります。主な課題は以下の通りです:
1. システム間の互換性
異なるシステムが互いに連携するためには、システム間の互換性を確保する必要があります。特に、古いシステムやカスタマイズされたシステムを使用している場合は、APIが用意されていないなどの理由で連携が難しくなることがあります。
2. データの整合性
システム間でのデータのやり取りにおいて、データのフォーマットや構造が一致しない場合、データが正しく同期されないことがあります。データの整合性を保つためには、事前にコードや項目名などのデータの標準化を行い、どのシステムのデータを正とするかを決めておく必要があります。
3. セキュリティの確保
システム間でデータをやり取りする際には、セキュリティの問題も考慮する必要があります。通信の暗号化やアクセス権限の設定など、データが外部から不正にアクセスされないための対策を講じることが重要です。
これらの課題への対応範囲によって、連携にかかる費用や期間は大きく変わります。社内で対応するか開発会社に依頼するかを判断する前に、システム開発の費用相場で規模や開発方式ごとの目安を確認しておくと、見積もりを比べやすくなります。
5. まとめ
基幹システムの連携は、業務の効率化やデータの正確性の向上につながる取り組みです。API連携やEAIなどの方法で異なるシステムを連携させることで、二重入力や転記ミスを減らし、業務を円滑に進めやすくなります。自社に合った連携方法を、反映の速さ・データ量・連携先の仕様から選び、課題への対策とあわせて計画することが大切です。
表(基幹システム連携の方法と特徴):
| 連携方法 | 特徴 | 主なメリット |
|---|---|---|
| API連携 | 異なるシステム間でデータをリアルタイムに近いタイミングで交換 | 即時性の高いデータ共有、柔軟性 |
| データベース連携 | 共通または相手側のデータベースで情報を扱う | 一元的なデータ管理、最新情報を参照しやすい |
| バッチ処理連携 | 定期的にデータを一括転送 | 仕組みが比較的単純、大量データを扱いやすい |
| EAI連携 | 異なるシステムを統合的に連携 | 連携先が多くても全体を管理しやすい |
ノーコード総合研究所では、どのシステムとどのデータを連携させるかといった要件整理の段階から相談を受けています。

ビジネスの課題解決をサポートします
- システム開発を短期間でコストを抑えて作りたい
- システムのDX推進を進めていきたい
- 社内の業務効率化を進めたい