kintone とは?機能・料金・できないことをBubbleと比較して解説【2026年版】
はじめに
「kintoneを導入しようと思っているが、本当に自社の業務に合うのか確認したい」「料金が思ったより高いが、他の選択肢はないのか」――こうした疑問を持ちながら情報収集をしている方は多いのではないでしょうか。
kintone(キントーン)はサイボウズが提供するクラウド型の業務アプリ構築ツールで、プログラミング知識がなくても独自の業務アプリを作れる点が特徴です。サイボウズの2026年5月の発表では42,000社以上が利用しており、ノーコードツールの中でも導入実績の多いサービスです。
しかし、kintoneが万能かといえばそうではありません。外部向けのWebサービスには対応できない、UIのカスタマイズに制限があるなど、kintoneでは解決しにくい課題も存在します。2024年11月には料金改定もあり、最新の料金体系を把握しておくことも大切です。
本記事では、kintoneの基本機能・料金プラン・できないことを整理した上で、BubbleによるWebアプリ開発・フルスクラッチ開発との比較も行います。「kintoneで十分か、それとも別の手段が必要か」を判断するための情報を、できるかぎり具体的にお伝えします。検討の初期段階にいる方も、すでにkintoneを使っていて限界を感じている方も、ぜひ参考にしてください。
kintone(キントーン)とは?基本を3分で理解する

kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務アプリ開発プラットフォームです。ドラッグ&ドロップの操作で業務アプリを作れるため、プログラミング経験のない現場担当者でも導入・運用できる点が強みです。
顧客管理・案件進捗管理・問い合わせ受付・経費申請ワークフロー・備品管理など、社内業務の幅広い場面に対応しています。利用社数は42,000社以上で、中小企業から大企業まで幅広い規模の組織で活用されています(出典: サイボウズ株式会社 ニュースリリース 2026年5月11日、2026年9月28日確認)。
一方、kintoneはあくまで「社内業務」に特化したツールです。顧客が直接使うWebサービスやECサイトの構築には不向きな側面があります。この点は後ほど詳しく説明します。また、2024年11月1日の価格改定で月額料金と最小契約ユーザー数(5ユーザーから10ユーザー)が変わりました。以前の情報を参照している場合は、最新の内容を確認することをおすすめします。
kintoneでできること(主要機能)

kintoneには以下の3つの主要機能があります。各機能を確認しておきましょう。
- データベース(アプリ)機能: 独自の業務アプリをノーコードで作成でき、データの入力・保存・検索・集計が可能です。グラフやレポートの自動生成も対応しており、日報や週次レポートの集計作業を効率化できます。
- コミュニケーション機能: レコード(データ)にコメントを付けたり、「スペース」と呼ばれる共有掲示板でチーム内の情報共有ができます。メールやチャットに散らばりがちな業務連絡を一元管理したい場合に便利です。
- ワークフロー・プロセス管理: 申請・承認のフローをアプリ内に設定でき、経費申請や稟議書のデジタル化に対応しています。承認者への通知も自動で行われるため、紙やメールによる承認フローを減らせます。
スタンダードコース以上では、外部サービス連携やプラグインなどの拡張機能を利用できます。チャットツールやカレンダーなど、すでに使っているツールとkintoneを連携させることで、さらに使い勝手が向上します。作成できるアプリ数にはコースごとの上限があり、ライトコースは200個、スタンダードコースは1,000個、ワイドコースは3,000個です(出典: kintone 料金ページ、2026年9月28日確認)。部門ごとに異なるアプリを作成して運用することも可能です。まずは1〜2つの業務から試してみて、社内の使い勝手を確認してから全社展開するアプローチが一般的です。
kintoneでできないこと・限界

kintoneには便利な機能が多い反面、明確な限界があります。導入前に把握しておくべき4つのポイントを確認しましょう。
- 外部公開のWebサービス・アプリを作れない: kintoneは社内業務向けのツールです。顧客が直接使う予約システム・注文フォーム・会員向けポータルサイトなどの外部公開型サービスは構築できません。
- UIのカスタマイズ自由度が低い: UIは決まった形式に制約されており、自社ブランドに合わせた独自デザインを施すことが困難です。JavaScriptを使った拡張はできますが、エンジニアリソースが必要になります。
- 複雑な計算・ロジックの実装が難しい: 高度な分岐ロジックや計算式はプラグインで補えることもありますが、要件によってはシステム開発が必要になります。
- ユーザー数が増えると費用が高くなる: ユーザー単価制の料金体系のため、社員数が増えるほどコストが比例して増加します。スタンダードコースを50ユーザーで契約すると、年額は108万円(税抜)になります。
ポイント: 外部向けサービスを構築したい場合は、Bubbleなどのノーコード開発ツールや受託開発を検討する必要があります。kintoneが社内業務に特化したツールである以上、用途の違いを正確に把握しておくことが重要です。
kintoneの料金プラン【2026年最新】

kintoneの料金は2024年11月1日に改定されました。2026年9月28日時点の公式料金は以下のとおりです。
| プラン | 月額(1ユーザー) | 年額(1ユーザー) | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ライトコース | 1,000円(税抜・月払い) | 12,000円(税抜・年払い) | アプリ・スペース機能のみ。外部サービス連携・プラグインは不可。最小10ユーザーから |
| スタンダードコース | 1,800円(税抜・月払い) | 21,600円(税抜・年払い) | 外部サービス連携・プラグインなどの拡張機能に対応。最小10ユーザーから |
| ワイドコース | 3,000円(税抜・月払い) | 36,000円(税抜・年払い) | 全社・大規模導入向け。アプリ3,000個・スペース1,000個、ワイドコース専用の拡張機能。最小1,000ユーザーから |
出典: kintone 料金ページ、サイボウズ 価格体系改定のお知らせ(2024年5月30日)(いずれも2026年9月28日確認)。
社員20名でスタンダードコースを契約する場合、月額は36,000円(税抜)、年間では432,000円(税抜)になります。2024年11月の改定で、ライトコース・スタンダードコースとも最小契約ユーザー数が5ユーザーから10ユーザーに変わりました。5名程度の小規模チームでも10ユーザー分の費用がかかるため注意が必要です。
オプションとして、ゲストユーザー(ライト・スタンダードは1ユーザー月額700円、ワイドは月額1,440円、税抜)やディスク増設(10GBあたり月額1,000円、税抜)なども別途費用が発生します。こうした追加コストを含めると、実際の総保有コストは表面上の月額より高くなるケースが多いため、導入前に全体費用をシミュレーションしておくことをおすすめします。特にプラグインを複数導入する予定がある場合は、プラグイン費用も見積もりに含めておくと安心です。
kintone・Bubble・フルスクラッチ開発を比較する

kintoneが自社に合うかを判断するために、BubbleによるWebアプリ開発・フルスクラッチ開発と比較してみましょう。
| 比較軸 | kintone | Bubble(ノーコード受託開発) | フルスクラッチ開発 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | なし(月額のみ) | 100〜500万円(受託開発の目安、要件により変動) | 500万〜3,000万円(一般的な目安、要件により変動) |
| 月額ランニングコスト | 10,000円〜/月(ライト最小10ユーザー・税抜・月払い)。ユーザー数に比例 | Bubbleプラン料金 月額59ドル〜(Starter・年払い)+保守費。利用量で変動 | サーバー・保守費用 |
| 対象用途 | 社内業務管理に特化 | 社内業務・外部向けサービス両対応 | あらゆる用途に対応 |
| UIカスタマイズ | テンプレート内で制限あり | 自由度高い | 完全自由 |
| 外部公開Webサービス | ✗ 不可 | ○ 可能 | ○ 可能 |
| 開発スキル不要 | ○ | 受託なら不要 | 開発会社に委託 |
| 向いている規模感 | 最小10ユーザー〜中規模(ワイドは1,000ユーザー〜) | スタートアップ〜中規模 | 大規模・長期運用 |
Bubbleのプラン料金はBubble公式料金ページで確認しました(2026年9月28日確認)。
kintoneは「社内業務をすぐにデジタル化したい」場面では手軽です。しかし、顧客向けサービスや独自デザインが必要なシステムには対応できません。そうしたケースでは、BubbleによるWebアプリ受託開発が現実的な代替手段になります。Bubbleはノーコードで開発できるため、要件によってはフルスクラッチ開発より費用と納期を抑えやすくなります。受託開発であれば、自社にエンジニアがいなくても専門家に依頼して自社専用システムを構築できます。
外注を検討する段階では、開発会社の種類ごとの得意分野と費用相場を先に把握しておくと、見積もりを比べやすくなります。発注前に確認したい点はwebシステム開発会社の選び方で整理しています。
kintoneの使いにくさを具体的に感じている方には、kintoneが使いにくい7つの理由と解決策も参考にしてください。
kintoneが向かないケース:乗り換えのタイミングを見極める

以下のいずれかに当てはまるなら、kintoneから別のシステムへの移行を検討するタイミングです。
- 顧客・取引先が直接使うWebサービスを作りたい: 予約システム・注文フォーム・顧客向けマイページなど、社外ユーザーが使うサービスをkintoneで構築することはできません。
- 自社ブランドの独自デザインが必要: kintoneのUIは汎用的なデザインに固定されています。コーポレートデザインに合わせた画面を実現したい場合は、別ツールや受託開発が近道です。
- ユーザー数増加でコストが高くなってきた: スタンダードコースで50ユーザーを超えると、年間コストは100万円(税抜)を超えます。同じ予算でより自由度の高いシステムを構築できる可能性があります。
- プラグインを追加しても機能が足りない: 多数のプラグインを組み合わせるほど複雑になっている場合は、専用システムとのコストを比較する価値があります。
想定ケース(説明用の例。特定企業の実例ではありません)
EC事業を展開する企業が、社内業務の管理にkintoneを使っていたとします。事業拡大に伴い「顧客向けの注文管理ポータルを作りたい」という要件が生まれると、社外ユーザーが使う画面はkintoneでは作れません。この場合、kintoneは社内管理に残し、顧客向けポータルだけをBubbleで作る構成が候補になります。Bubbleの料金はユーザー数課金ではなく利用量(workload units)に応じたプラン制のため、社外ユーザーが増えたときの費用の増え方もkintoneとは異なります。移行の効果は業務内容と利用量によって変わるため、要件を整理したうえで両方の費用を試算して判断します。
まとめ
kintoneは、プログラミング不要で社内業務のデジタル化を実現できる、導入実績の多いノーコードツールです。顧客管理・経費申請・ワークフロー管理など、社内業務の幅広いシーンに対応しており、最小契約の10ユーザーから中規模までの組織での活用に向いています。
料金は2024年11月の改定後、ライトコース月額1,000円・スタンダードコース1,800円・ワイドコース3,000円(いずれも1ユーザー、税抜)です。ライトコース・スタンダードコースの最小契約数が10ユーザーに変わったため、小規模での導入時は以前より割高に感じる可能性があります。
一方で、kintoneが向いていない場面も明確に存在します。外部向けWebサービスの構築・独自UIデザインの実現・ユーザー数増加に伴うコスト問題といった場面では、kintoneの限界に直面することがあります。そのようなケースでは、Bubbleを使ったノーコード受託開発が有力な代替手段です。Bubbleは社内業務だけでなく外部向けサービスも構築でき、UIの自由度も高く、料金がユーザー数ではなく利用量に応じて決まる点でkintoneとは異なる特徴を持っています。
kintoneの限界に当てはまるかどうかを確認するためには、現在の業務要件を整理し、「社内業務だけか、外部向けサービスも必要か」という点から判断するのが近道です。「kintoneで十分か、それとも自社開発が必要か」の判断に迷っている場合は、要件整理の段階からご相談いただけます。ノーコード総合研究所では、Bubble受託開発の経験をもとに、kintoneで足りる範囲とBubbleで作るべき範囲の切り分け、費用感、開発範囲を整理します。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

ビジネスの課題解決をサポートします
- システム開発を短期間でコストを抑えて作りたい
- システムのDX推進を進めていきたい
- 社内の業務効率化を進めたい

